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途中、真実ちゃんとの事が気になってお酒を取るふりをして目黒くんの隣に座った。
｢上手くいった？｣
そして目黒くんに耳打ちをする。
｢はい。
まぁ俺たちの場合はこれからって感じですけど。
先輩たちも上手くいったみたいですね。｣
今度は目黒くんが私の耳元に手を当て話す。
その顔はすごく嬉しそうだ。
それが気に入らなかった様子のふっかは
｢おい！2人近い！
海の時だってずっと二人でいただろー？｣
と私と目黒くんの間に割って入る。
そして目黒くんに見せつけるように私の肩をぐっと引き寄せた。
今度は目黒くんがやれやれと呆れた顔をする。
ここはちょっと意地悪しちゃお。
ふっかの腕の中でモゾモゾと動いてふっかのほっぺを両手で軽く抓る。
｢何それ！人のこと言えないと思うんですけど！｣
｢それ言われたら何も言えねぇわ｣
落ち込んでるふっかに真実ちゃんが更に続ける。
｢言っときますけど私、ふっか先輩のこと本気じゃないですからね！
人気者のふっか先輩と上手くいったら自慢できるって思っただけです。｣
だから私のことは気にせずお幸せに！
缶チューハイを一気飲みした真実ちゃんも相当酔っているみたい。
本心なのか気遣いなのかは本人にしか分からないけど、やっぱりいい子だなって思っちゃった。
色んなことがあったけど、この旅行に来てよかったな。
皆と仲良くなれたこと、そしてふっかと想いが通じたこと。
皆幸せになれたこと。
｢次はどこ行くー？｣
なんだかんだ冴希もこのメンバー気に入っちゃってるみたい。
皆の会話を聞きながらにこにこしてたら、ふっかがテーブルの下で手を繋いできた。
そして耳元でこう言った。
｢A、今度二人でも旅行行こうね｣
私は嬉しくて笑顔で頷いた。
the end.
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作者名：神八爽蘭
| 作成日時：2021年1月13日 20時
