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｢じゃあ帰ろっか｣
二人が帰って少ししてから私と阿部くんも教室を出る。
阿部くんの家なんてもちろん知らない。
方向が一緒なのかもわからない。
でも彼氏だから送ってくれるのかな？
きっとそうだよね、なんて脳内会議を開いていると
｢Aちゃんってさ、翔太のこと好きでしょ？｣
って阿部くんが突然びっくりするようなことを言ってきた。
｢なんで？！｣
わかるの？
この人エスパーなの？
なんて現実味のないことを思っていたけれど、阿部くんから返ってきたのは
｢俺さ、ずっとAちゃんのとこ見てきたからわかるんだ。｣
って明らかに恋してる人の言葉だった。
｢今はまだ翔太のこと好きでもいいよ。
ゆっくりでいいからさ、俺のことも知ってよ。｣
それとごめんね、翔太との賭けの話も聞いちゃった。
くすって笑った阿部くんのこと、なんか可愛いって思っちゃった。
それから学校でも阿部くんと一緒にいる時間は増えていった。
それに反比例するように翔太との時間は減っていく。
彼氏がいるから遠慮しているのか、翔太も少し距離を取るようになった。
私の翔太への想いは…残念ながら消えることはなくむしろ大きくなるばかりだ。
はっきり言って寂しい。
阿部くんはとても優しくて大切にしてくれるけど、どうしても翔太の減らず口とか、荒々しく頭を撫でる手が恋しくなっちゃうの。
そんなもやもやを迎えたまま、とうとうクリスマスを迎えた。
終業式が終わった後、デートしようって阿部くんから誘われてる。
翔太は色んな子に誘われてたみたいけど結局どうなったのかな？
｢A、メリークリスマス。
手出して｣
涼太からそう言われ手を出すとぽんと乗っけられたのは小さな星のオーナメント。
これは、小さい頃涼太の家で翔太と3人で飾ったツリーのオーナメントだ。
あの頃はいつも3人で一緒にいたよね。
｢Aはさ、このオーナメントこのこと覚えてる？｣
｢覚えてるよ。
涼太の家のツリーのオーナメントだよね。｣
｢これ翔太が自分の家から持ってきたやつだよ。｣
思い出した。
ツリーの1番上の星、まだ背の小さかった私は、涼太の家の大きなツリーのてっぺんに手が届かなくて飾りたかったのに飾れなくて泣いちゃったんだ。
それを見た翔太が突然部屋から出ていって、自分の家から私でも飾れる星のオーナメントを持ってきてくれた。
｢これならAも飾れるだろ？｣
ってね。
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神八爽蘭(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます！snowman皆ほんと素敵ですよね(^^)楽しんでいただけたようで嬉しいです。 (2021年1月1日 12時) (
レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です完結おめでとうです (2021年1月1日 11時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神八爽蘭
| 作成日時：2020年12月25日 18時
