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扉が開き、乗ろうとした時
｢Aちゃん！｣
走ってきたであろう岩本さんが息を切らして私を呼び止めた。
｢岩本さん、どうして…｣
｢あのさ、Aちゃんの退院すっごく嬉しいんだけどさ、…｣
｢…｣
｢これっきりにしたくなくて…患者さん相手にこんなこと言うの良くないってわかってる。｣
｢…｣
｢でも、やっぱり明日の夜会えないかな？｣
｢私も、岩本さんに会いたいです。｣
｢やばい、めちゃくちゃ嬉しい。
ありがとう｣
岩本さんの大きな体にぎゅっと抱きしめられる。
この前とは違って温かくて安心して、このまま時が止まっちゃえばいいのにって思ったのに…
ちょうどいい所でタクシーの運転手にクラクションで急かされたので連絡先を交換してタクシーに乗り込んだ。
イヴ当日は退院仕立ての私を気遣って岩本さんが車で迎えに来てくれるみたい。
連絡が来て家を出ると近くに黒い大きな車が止まっていて中から白衣とは雰囲気が違う岩本さんが出てきて助手席のドアを開けてくれた。
｢ごめんね、最後の患者さん少し長引いちゃって｣
全然時間遅れてなんかいないのに謝ってくれる岩本さんの優しさに感動しながら車に心地よく揺られていた。
約束していたケーキは可愛らしい小さなホールのチョコレートケーキ。
約束した時に予約してくれていたみたい。
レストランの方の気遣いで持ち込みのケーキを出してもらえた。
｢美味しい｣
｢でしょう？
俺のお気に入りの店のケーキなんだ｣
チョコレート好きなんだって。
またひとつ、岩本さんのことが知れた。
｢あのさ、Aちゃん。｣
｢はい｣
急に改まって名前を呼ぶから私も緊張して姿勢を正した。
｢昨日も言ったけど、俺…Aちゃんとこれっきりにしたくないって思ってる。｣
｢…はい｣
｢だからさ俺の彼女になってくれない？｣
｢私でよければ｣
｢ありがとう｣
嬉しそうにはにかむ岩本さんをとても愛おしく感じた。
まだ出会ったばかりだけど、これかお互いのことゆっくり知っていこうよ。
チョコレートみたいに甘い甘いクリスマス、幸せな空気に包まれて時間は過ぎていった。
end
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神八爽蘭(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます！snowman皆ほんと素敵ですよね(^^)楽しんでいただけたようで嬉しいです。 (2021年1月1日 12時) (
レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です完結おめでとうです (2021年1月1日 11時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神八爽蘭
| 作成日時：2020年12月25日 18時
