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それから暫くはプロジェクトが忙しくて仕事でも深澤さんと接するのはチェックなどのほんの少しだけ。
深澤さんは仕事では変わりなく接してくれる。
だけどそれ以外ではほとんど会話しない。
というか深澤さんに距離をすぐ取られてしまうから話すチャンスがない。
今までのことは全部忘れて、なんて言われたけど忘れられるわけがなく…
深澤さんから遠くなればなるほど、思いが膨らんでいく。
｢プロジェクト終わりそうなのに、最近元気ないですね。｣
キーボードを打つ手を止め、勝手に出てしまったため息に慌てて口を抑えた時、隣の目黒くんが呟いた。
驚いて目黒くんを見ると、彼もこちらを見ていてバチッと目が合う。
｢私ってそんなにわかりやすい？｣
｢…まぁそれなりに｣
｢ダメだね〜もっとしっかりしなきゃ｣
｢少し休憩しますか。｣
目黒くんは立ち上がるとコーヒーサーバーの方に向かった。
その姿をぼーっと見ていると
目黒くんがしばらくして両手にひとつずつコーヒーを持ったままオフィスのドアの方と私の顔を交互に見る。
外で飲もうってことかな？
目黒くんがそのままオフィスを出たので私も少し遅れて続いた。
｢はいどーぞ｣
廊下を少し歩いたところで目黒くんが立ち止まり振り返ってコーヒーを渡してくれた。
コーヒー片手に再びゆっくり歩き出す。
｢その後、どうなったんですか？｣
その後って言うのは恐らく深澤さんのこと。
そりゃ目黒くんの前で泣きながら深澤さんが好きって言ったのに、ここ数日のオフィスでの様子を見たらおかしいって思うよね。
目黒くんがコーヒーを飲みながら鋭い目付きをこちらに向ける。
カップで隠れて口元は見えないが、きっと少し上がっている。
これはもう隠せないな…
｢振られちゃった…のかな？｣
｢のかな？って
深澤さんからなんて言われたんですか？｣
｢今までのことは全部忘れてって…｣
そう、忘れてって言われたんだ。
深澤さんが好きだって言ってくれたことも、抱きしめてくれたことも、酔いつぶれてうちに来たことも…
忘れなきゃならないんだ。
今でもこんなに鮮明に思い出せるのに…
｢そんなこと言われたって忘れられるわけないのにね。｣
誤魔化すように笑って見せたのに…
｢何やってんだよ…｣
私の言葉を聞いて明らかに険しい顔をした目黒くんはカップに残ったコーヒーを一気飲みして、踵を返してオフィスに戻っていった。
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カフ(プロフ) - namanaさん» コメントありがとうございます！もどかしいですよねヽ(；▽；)ノこれからも楽しんで貰えるよう頑張ります！ (2021年1月23日 10時) (
レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
namana(プロフ) - ちょっと、ふっか黙って話を聞いてほしい！！笑 更新楽しみにしてますね(*´｀*) (2021年1月22日 18時) (レス) id: b11e04c615 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カフ
| 作成日時：2020年12月12日 12時
