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あれから深澤さんが連絡が来る訳もなく、私からも連絡することが出来なくて、次の日になってしまった。
ほとんど眠れなかった。
おかげで顔のコンディションは最悪。
鏡の前でため息をついた。
昨日一日で巻き起こった出来事を思い返すと内容が濃すぎてクラクラする。
深澤さんに会いに行ったのに何やってるの私。
仕方なく身支度をはじめる。
会社につくと気まずくてすぐにデスクについた。
深澤さんとも、目黒くんとも、翔太とも…
今はまともに接する自信が無い。
「あれ、今日はメガネなんですね」
少しでも顔を隠したくてかけたメガネを出社するなり気づいた目黒くんが声をかけてきた。
「…うん」
「メガネのAさんもかわいいです」
「ちょっと!今仕事中!」
「ふふ、はーい!」
私の反応を楽しむように褒めてあっさりとPCに目を向けた目黒くん。
さらっと言っちゃうあたりこういうこと言い慣れてる。
一方の私は免疫がないから動揺しまくりで、おまけに今日は
「おい、A!
お前あんまり目黒といちゃついてんな!」
っていつもは素っ気なく睨むだけの翔太まで入ってくるからもう大変。
だけど私が今一番話をしなくちゃいけないのは深澤なんだよな…
昨日の電話に出られなかったこと、謝らなくちゃ。
コピーを取りに席を立った深澤さんの後を追いかける。
「深澤さん…」
「Aおはよう」
いつもと変わりないようだけど、どこかぎこちないような…他人行儀な挨拶。
昨日まではなかった見えない距離を感じる。
「あの…」
「あ、昨日の電話のこと?
あれなら気にしないで。
間違えちゃっただけだから」
この僅かな会話の間にコピーを終わらせた深澤さんは片手に資料を持ち自分のデスクに戻っていった。
間違いだなんて、どうしてそんなわかりきった嘘ついたの?
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カフ(プロフ) - namanaさん» コメントありがとうございます!もどかしいですよねヽ(;▽;)ノこれからも楽しんで貰えるよう頑張ります! (2021年1月23日 10時) (レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
namana(プロフ) - ちょっと、ふっか黙って話を聞いてほしい!!笑 更新楽しみにしてますね(*´`*) (2021年1月22日 18時) (レス) id: b11e04c615 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カフ | 作成日時:2020年12月12日 12時