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少し遅れてオフィスに戻ると仕事に集中している目黒くん。
さっきとは大違いだ。
「おかえりなさい。」
何事も無かったようにそういうんだからどんな反応したらいいかわからない。
モテモテの目黒くんとは違ってこういう状況になれてないんだから。
そんな様子で油断していたら終業のチャイムとともに立ち上がった目黒くんが私の手を取った。
「帰りましょう」
「え?」
まだ全然支度出来てない。
さすがに急かしすぎたと思ったのか、すぐに手は離される。
その隙に深澤さんの方を見るがこちらの様子に気づく気配はない。
その代わりに近くにいた翔太と目が合って軽く睨まれた。
「支度出来ましたか?」
「…うん」
バッグに荷物を詰め終わり席を立つと目黒くんは先導するように出口に向かった。
「お疲れ様です」
そう言った時、一瞬深澤さんがこちらを見た気がした。
今まで見た事ないような鋭い目線。
だけどすぐにそらされ、またPCに向かっている深澤さん。
オフィスを出てすぐに震えたスマホ。
深澤:まっすぐ帰れよ
いつもと違う強めの文面に少しドキッとする。
エレベーターの中、目黒くんと並んで立つ。
背が高い目黒くんだからきっと見えてしまってるよね…
それなのに何も言わないから逆に怖い。
「今日ご飯食べに行きません?」
なんて言う目黒くんはやっぱり私のスマホの画面を見ていたわけで、
「え?」
「なんか予定ありますか?」
「ないけど…」
「じゃあ決まりで」
半ば強引にご飯に誘ってきた。
にやりと目黒くんの口角が上がる。
先程深澤さんから届いたメッセージ画面を見ながら、なんて返そうか頭を悩ませた。
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カフ(プロフ) - namanaさん» コメントありがとうございます!もどかしいですよねヽ(;▽;)ノこれからも楽しんで貰えるよう頑張ります! (2021年1月23日 10時) (レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
namana(プロフ) - ちょっと、ふっか黙って話を聞いてほしい!!笑 更新楽しみにしてますね(*´`*) (2021年1月22日 18時) (レス) id: b11e04c615 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カフ | 作成日時:2020年12月12日 12時