12 ページ12
.
｢毎回思うけど、あんた前世でどんな徳積んできたわけ？｣
｢そんなの知らないよ｣
｢はぁ…しかも深澤さんに好きって言われたんでしょ？
返事先延ばしにして、家にあげちゃうなんて…｣
｢それは仕方なかったっていうか…
あのまま帰すわけに行かなくて｣
｢それにしてもよく深澤さん我慢できたよね？
私が男だったら確実にAのこと襲ってる｣
誰が見ても女の子らしく、身の回りのものもピンクで統一された可愛らしい美那子は見かけによらず姉御肌だ。
性格は私の何倍も男前で平気で襲うだの送り狼だの言ってる。
｢何盛り上がってるんですかー？｣
そんな所に今朝の不機嫌な顔とは一転、爽やかな笑顔で私たちの近くにやってきた目黒くん。
美那子は一瞬目を見開き、すぐににやにやと私と目黒くんを交互に見た。
｢これはこれは目黒くんじゃない。
今からランチ？｣
｢はい。お久しぶりです美那子さん。｣
本来ならあまり関わりのない立場にいる2人だけど、私を介して数回会ったことがある。
目黒くんは私のトレーを見て呟いた。
｢Aさんは今日Aランチなんですね、俺もそれにしよっと。｣
目の前の美那子だって同じメニューなのにわざわざ私だけの名前を言う。
そんな目黒くんのわかりやすい言動に美那子のにやにやは止まらない。
慌てて口パクで制した。
｢それじゃあ俺はこれで。
Aさん、午後もよろしくお願いします｣
ぺこっと軽く頭を下げて厨房の方へ走っていく。
すれ違った女子社員の目がキラキラしてるのがわかる。
｢目黒くんってさー、なんでそんなにあんたがいいのかね？｣
｢ちょっと失礼じゃない？｣
｢いや、別にあんたに魅力がないって言ってる訳じゃなくて、あのルックスだったら選びたい放題じゃない？
今だってあんなにきゃっきゃ言われてさ。｣
｢それはそうだよね｣
｢なのになんでなかなか振り向いてくれないAのこと好きなのかなぁって｣
｢…｣
｢そういう逆境に燃えちゃうタイプなのかな？｣
ますますいいねー、なんて言ってランチを美味しそうに食べる美那子。
ほんと、他人事だと思って。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2573人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カフ(プロフ) - namanaさん» コメントありがとうございます！もどかしいですよねヽ(；▽；)ノこれからも楽しんで貰えるよう頑張ります！ (2021年1月23日 10時) (
レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
namana(プロフ) - ちょっと、ふっか黙って話を聞いてほしい！！笑 更新楽しみにしてますね(*´｀*) (2021年1月22日 18時) (レス) id: b11e04c615 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：カフ
| 作成日時：2020年12月12日 12時
