27 ページ27
.
｢待ってください。
なんで…？｣
やっとのことで絞り出した声は思ったより小さく、でもそれが精一杯だった。
夜の風が吹き抜ける。
夏だと言うのに少しひんやりとした。
｢ごめんね。
俺がいけないんだ。｣
｢…｣
｢Aがなべに向ける視線もなべの気持ちも、全部わかってたのに、ずっと離してあげられなくてごめん。｣
深澤さんは今にも泣きそうな顔をして、それでもしっかりと私を見つめた。
｢謝らないでください。
私幸せなのに…｣
｢でもさ、恋愛って本当に好きな人と一緒にいられる方がもっと幸せだと思うんだよ。｣
Aも、わかってるでしょ？
そう言われて返す言葉がなかった。
深澤さんには全てお見通しだったんだ。
全てわかった上で私を好きでいてくれたってこと。
ずっと辛い思いさせていたことにようやく気づく。
恋愛って美那子の言った通り皆幸せってわけにはいかないんだね。
｢ごめんなさい。｣
｢謝らないで。
謝るのは俺の方だし…
Aに今謝られたら正直きついわ｣
｢でも…｣
｢それに何か勘違いしてるみたいだけど、振ったのは俺の方だからね。｣
深澤さんは微笑んで
｢だからAは俺のことなんか気にしないであいつのところに行っていいんだよ。｣
そう言った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2550人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
神八爽蘭(プロフ) - namanaさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです(⌒▽⌒)ドキドキしていただけたようでほっとしてます！実は私もふっかが推しです！！ふっか編も頑張って書きますのでたのしまにしていただけると嬉しいです！ (12月11日 22時) (
レス) id: 7548cab30a (このIDを非表示/違反報告)
namana(プロフ) - 初めてコメントします(^^)もうドキドキしながら毎日更新待ってました！笑 私はふっか推しだったので、次のふっか編も楽しみにしてますね( ´ ▽ ` ) (12月11日 21時) (レス) id: b11e04c615 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：神八爽蘭 | 作成日時：2020年11月30日 19時
