今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:27,675 hit
小｜中｜大
11 横山SIDE ページ11
.
｢それでは〜、Aさんの歓迎会を始めます〜カンパーイ！｣
機嫌のいい部長が乾杯の音頭を取る。
Aはビールジョッキを片手にニコニコしとった。
俺の視線に気づく気配もなく、周りの男性社員の質問に笑顔で答える。
｢横山さーん、呑んでますかぁー？｣
Aばかりに気を取られていると、
隣の女の子がここぞとばかりに距離を詰めてくる。
近くなってより苦手な香水の匂いが鼻を突く。
ほんま勘弁してくれや…
｢あ、うん。
呑んでるよ。｣
本心は隠してビールを口に運ぶ。
｢横山さんって、彼女いるんですかぁ〜？｣
｢ちょっと〜やめなよ。
横山さん困ってるじゃん｣
その時、その子を制するように入ってきたのはちっちゃくて可愛らしい子。
初めて見たから多分隣の部署の子やな。
｢ごめんなさい。
この子酔うと悪絡みするんです。｣
そう言ってその子は俺に申し訳なさそうに苦笑いをした。
｢ちょっと茉莉香ちゃーん！こっちこっち！｣
｢はーい。
ではまた！
あんまり飲みすぎないでよー！｣
少し離れたところにいた上司に呼ばれて、またすぐに行ってしまった。
茉莉香ちゃんって言うんや…
その後ろ姿をぼーっと眺めてた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 157人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：神八爽蘭
| 作成日時：2020年5月19日 8時
