かけら。

5月24日 ページ6

若利「じゃぁ…行ってくる」




また2カ月帰ってこない。




貴方「ねぇ、若利」





若利「ん？」





貴方「……私、若利のこと

愛してるよ」






私にとっての重々しい愛してる。




若利にとってはいつも通りの言葉。





若利「あぁ、知っている

俺もだ」





キスをして、玄関を出る。





貴方「若利…時間ないよっ…」





行かないでって、そばにいてよって。






貴方「行かないで…っ」





今更出てくる。





どうしたらいいのかな。






貴方「お願いだから…」






ーーガチャっ！！






若利「A」





ーーギュッ！






初めてだ。




若利が行ってから戻ってくるなんて。





若利「なんだか…お前がらしくないから」




この時間が止まればいい。




続けばいい。




どこにも行かないで、そばにいてよ。





貴方「どこにも行かないよ…若利

私はここで待ってるよ若利」





若利「……変だ」




貴方「変じゃ「なぜいつもみたいに言わない」」




若利「なぜそんな…顔をする」






できることなら、あと3ヶ月あなたの側にいて






貴方「そんな顔って…」





毎日愛してるって囁いて





若利「俺と…同じ顔だ」





こんな若利に泣きそうな顔させないのに。





若利「すまない…寂しい思いをさせて」




今の私じゃ何もできない。






貴方「ううん、大丈夫だよ

大丈夫」






平気なふりをすることしか、できない。

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