3 ページ25
誕生日当日
Aside
放課後、的場家別邸の扉前。
的場さんが前に言っていたけど、誕生日といえど普通の平日なんだよなぁ。
私は別に誕生日だからといって、嫌がらせされたことはないけれど。
特にこれといって良い思い出があるわけでもないのだ。
A「お邪魔しまーす。」
いつも通り、頭首の部屋に向かう。
今日も外でのお仕事かな。
そう思いながら襖を開けると、久々に見るスーツの後ろ姿。
A「静司さん！」
的場「おや、来てたんですね。」
A「はい！何だか久しぶりな気がします。」
的場「最近は現地に出向く事が多かったですからね。
でも今日は書類を整理しないといけなくて、少し待って頂けますか。」
A「はい！私は宿題してますね。」
今日はラッキーな日だ。
最近は屋敷に行っても入れ違いだったり、出先で泊まって帰ってこなかったりと、なかなか会えていなかったから。
嬉しいな。
この人の存在自体が何物にも変え難いプレゼントだ。
宿題をしていると、静司さんがいつの間にか向かい側に座っていた。
A「すみません！あと少しなので！」
的場「お構いなく。」
お構うよ！
久しぶりに面と向かって話せるんだから。
そんな時間を無駄にはしたくないもん。
数学のラスト一問を脳みそフル回転でどうにか解き終えた。
A「ふぅ、終わりました！」
的場「お疲れ様です。」
A「静司さんもお疲れ様です！」
的場「今日、誕生日でしたよね。」
A「！はい、知ってたんですか？」
的場「えぇ、時間の都合上ケーキは用意できませんでしたが。」
その言葉にぶんぶん首を振る。
A「そんなのいいです！今日会えただけで充分です！」
もしかして、私の誕生日だから今日は屋敷でのお仕事だったり…なんて流石に都合よく考えすぎか。
でも、知っててくれたなんて嬉しい。
夏目くんの言っていた通りかも。
すると、目の前に箱が置かれた。
A「？」
的場「不慣れなもので、気に入って頂けるといいんですが。」
A「プレゼント…ですか？」
にこってされたってことは肯定だ。
どうしよう。嬉しすぎて手が震える。
恐る恐る手に取り開けてみると、中には紅い石が埋め込まれたネックレスが入っていた。
A「わぁ…綺麗！」
静司さんの目みたいな綺麗な色。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 176人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はりそん(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます！私も好きです〜！ (10月6日 20時) (
レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - やっぱりすきー！ (10月6日 11時) (レス) @page17 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
よる(プロフ) - お久しぶりです！！またこの作品を読むことができて嬉しいです🥰更新楽しみにしております！ (2023年1月10日 15時) (レス) id: 4a2a08a0e5 (このIDを非表示/違反報告)
はりそん(プロフ) - よるのとばりさん» ありがとうございます！高校生的場さん大好きで、絶対夢主ちゃんと絡ませたいと思った結果、感情輸入し過ぎて一部ただの的場オタクと化してしまった所もありましたが…。そう言って頂けて嬉しい限りです！！ (2021年2月24日 0時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
よるのとばり(プロフ) - 過去の静司さんもかっこよくて最高でした…更新ありがとうございます！m(_ _)mありがたや…楽しく読ませていただきました！ (2021年2月23日 12時) (レス) id: 71eb16ff2c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はりそん | 作成日時：2021年2月1日 11時
