番外編 1-2 ページ47
“だが誰も怖いとは言わない…逆に嬉しいと思っている。みんな笑顔で去っていくのだ“
ほんとにその通りだ。
何も怖くない
恐れる事がない
逆に嬉しいのだ
私を早く味わってほしい
むしゃぶりつかれたい
さぁその口に私を含んでおくれ…
あなたが私を食べながら喜んでいる姿をみてみたい
さぁ…さぁ…
「いただきます。」
彼は丁寧に挨拶をし両手で私を抱き上げた
あともう少し…もう少しだ…
彼は私を片方の手に移動させ、また掴む
そして口を大きく開けかぶりつこうとする…
私はその瞬間笑顔のまま瞼を閉じた…
が、
ﾌﾞﾁｬｯ
派手な音が盛大に響いた
「あっ……」
彼の残念そうな声が聞こえる
聞こえる…？
今私は食べられたはず…
私は慌てて目を開け今の状況を把握しようとする
『ひっ!…』
手の隙間から下の光景覗いた瞬間悲鳴を上げそれどころではなくなった
私の残骸が下に落ちていたのだ
私はその時初めて自分が粉々に砕け散ったのだと知った
悲しい…
あともう少しで
もう少しで食べてもらえたのに…
「馬鹿っ！龍也！お前力入れすぎなんだよ！」
「わわっ…ごめん…」
そう言いながら彼は彼の掌に残っている私を大事そうに食べてくれた
美味しい…と味わってくれた
これで良かったと私は彼の口の中で溶かされながら思った。
赤い赤い私を食べてくれた方はきっと白い紳士様なのだろう…
そう思っておくことが一番大切だ。
ありがとう。白い紳士…
「俺の…俺の林檎が…」
「食べながら喋るな！！」
これはとある悲劇の１日…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 185人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「実況者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミュウ - 開始早々笑いました。(笑って堪えてのくだり) (2018年11月9日 22時) (
レス) id: 5da253365d (このIDを非表示/違反報告)
お湯oy&抹茶ma(プロフ) - あーちゃんさん» 初読みですか!!ありがとうございます!!頑張ります!!! (2016年3月21日 7時) (レス) id: f10fa5cc89 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 初読みです(*^。^*) 頑張ってください！ (2016年3月21日 3時) (レス) id: a3089f08f2 (このIDを非表示/違反報告)
お湯oy&抹茶ma(プロフ) - マッキーペンさん» コメントありがとうございます。更新できるよう頑張ります (2016年1月28日 5時) (レス) id: f10fa5cc89 (このIDを非表示/違反報告)
マッキーペン - がんばってください (2016年1月26日 21時) (レス) id: e7d6b5dbe5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名： お湯&抹茶 | 作成日時：2015年8月17日 5時
