母が再婚した相手は実況者でその子供も……… (ページ29)

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第27話ページ29

キヨside

親しく呼んでもらいたかった。

「はぁ…？…えっとじゃあ清…兄？」

『それ！！』

ただ親しくなりたかった。

だって家族なのだから…

Aは俺が先ほど無理を言ったせいか困惑している

部屋をよく見回してみるとベットの上にはカッパが入った袋に着ていたパーカー、その上には…多分ニコニコ動画関係だろう…たくさんの雑誌が置いてあった

カッパは脱いだが髪をふいてないとか…

『はぁ…』

静かに彼女の髪に触れふこうとする

でも遮られ

無理やりでもふこうと思い腕を掴む

その時彼女の顔も上がったが目が瞳がさっきよりも違かった

怯えるような青黒い光が宿ってない絶望した目

小さい頃の葵と同じ目をしていた

「あっ…あっ…離して…やめろっ…」

こいつも俺達と同じ思いを似た思いをしてきたんだ

理由は違っても思いは一緒

そう考えると胸が締め付けられた

こいつを少し楽にしてやりたい

俺はこいつの頭の上に手を乗せ優しく撫でる

『大丈夫、大丈夫。怖かったろ？でも大丈夫…大丈夫だから。』

昔の自分に言い聞かせるようにこいつを安心させるように

「父…さん…」

呟きが聞こえる

安心していいから…お前がどんだけ怖い思いをしたかはわからないけど…俺はお前の気持ちがわかる

俺はお前が少し安心できるように手助けしたい

もう二度と苦しい思いをしないように助けてやりたい

だから…

もう一度顔をみる…すると彼女の顔は

涙でぐちゃぐちゃだった。

「ｳｪ!?な、なんで泣いてっ…」

泣くとは思わなかった

申し訳ない気持ちになった

「バカッ…」

しまいにはバカと言われた

でも傷ついてはいない

けしてMではない。

断じて違う。

安心しきった顔でよかった

今は一人にしたほうがいい

俺はリビングへ戻ろうと立ち上がりジャージをあいつにかける

『夕飯もうすぐだから。落ち着いたら降りてこいよ。』

そういい残して

袋をとり扉を閉めた

「＊＊＊…＊＊」

何か聞こえたのは気のせいだろう

いつかあいつが本気で笑う姿をみてみたい

あと俺は少し嘘を言った

ごめん…夕飯まだつくってないし、つくるの俺だったわ。