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しゅるしゅると黒い靄が姿を変えて現れたのは、
わたし自身だった。
後ろで見ていたスニョンからも「え、」という声が漏れる。
目の前にいるわたしは1年生の頃か、それとも入学前だろうか少し幼い気がした。
呪文を唱えなきゃと杖を握り直した瞬間誰かもわからない声が次々と耳に入ってきた。
「出来損ない」
「スクイブじゃん」
「努力しても無駄でしょㅎ」
「いつもオドオドしてて気持ち悪い」
目の前で泣き出す
自分にしか聞こえてないのかわからないが次々とわたしを突き刺す声。
それが頭の中で数年前の記憶をフラッシュバックさせ、杖を床に落としてしまった。
咄嗟にルーピン先生が前に出てボガートをキャビネットに押し込んだ。
「…さてと。突然だけど今日の授業はここまで。来週までにボガートについて羊皮紙2巻まとめてくるのが課題だ。
イ・A、君はちょっと残ってくれるかな？」
えー、とわたしの後ろにいた生徒たちは名残惜しく散らばっていった。
わたしはまだ呆然と立ち尽くしていた。
WN「A、」
「チョンくん、心配なのはわかるけど少し彼女と話をさせてくれるかい？」
WN「…はい」
ウォヌの足音が遠ざかる。
「A、大丈夫かい？
これを食べなさい、気分が良くなる」
『あ、ありがとうございます…』
差し出されたチョコレート一欠片を受け取る。
「君のボガートは君自身だったね。事情はわからないけどおそらくトラウマの類いだと思う。
でもA、あれはただのボガートだ、現実じゃない。
知識はきちんとあるんだから自信を持って。今日のことはあまり重く受け止めたらだめだよ。
さ、きっと教室の外で友達が待ってる。もう行きなさい」
『…先生、わたし、もっと強くなりたいです』
「…それならまずはボガートを追い払えるようになってからだよ。さあ、行きなさい」
失礼します、と教室を出るとウォヌとジフンが壁にもたれかかって待っていた。
WZ「A、その…大丈夫か？スニョンも心配してた」
『うん、…大丈夫。ちょっとびっくりしちゃった…』
心配させないように苦笑して見せる。
WN「A、無理して笑わなくていいよ。
…怖かったでしょ」
ウォヌの優しさにツンと鼻の奥が痛くなる。
涙目になるのを誤魔化すように2人の手を取ってありがとう、と言った。
泣きそうになっているのを我慢しているのを察したのか2人は何も言わずにただ手を握っていてくれた。
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屑(プロフ) - Shooさん» ありがとうございます(^｡^)！！！吹っ飛ばすかどうかもうちょっと検討して更新しますね〜！お褒めの言葉も力になります、感謝👊🫶 (4月25日 23時) (
レス) id: 2271d2c199 (このIDを非表示/違反報告)
Shoo(プロフ) - 4年生飛ばす、全然大丈夫です！！毎回面白いので、屑さんの思い描くようにしちゃってください！！！楽しみにしてます！ (4月25日 2時) (レス) @page28 id: ce8165260a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：屑 | 作成日時：2024年2月22日 0時
