罰則 ページ25
──
罰則生活も3日目に差し掛かった。
わたしはというと校内の噂が収まるまでとにかく大人しくしていた。
WZ「今から行くの？」
『うん、行ってくる』
WN「気をつけろよ、怪我しないように」
『ありがと、行ってきます』
ここ数日ウォヌやジフニと一緒ではないので1人で耐えることに心が折れそうになったが罰則に行く前に必ずこうして声をかけてくれる。
1人でいた事情を察したアナも一緒にいてくれたのでなんとかなっている。
授業が終わりいつも通りハグリッドの元へ向かった。
『おーい、ハグリッド』
「おお、来たか。じゃあ早速向かうぞ、昨日の夜の雨で地面がぬかるんどるからな。気をつけて進め」
はあい、と返事をして後をついていく。
罰則という名目だが禁じられた森に入ることはなかなか無いし何より魔法生物に遭遇できるのが楽しい。
知的好奇心を掻き立てられるあたり、わたしもレイブンクローなんだなと感じている。
森を少し進んだところでハグリッドがこちらを向く。
「よし、この辺で一旦二手に別れよう」
『え、1人で見回りするの…』
「もう3日目だし、大丈夫だろう。俺も見えるところにいる。傷ついた奴がいたり迷ったりしたらいつも言ってる通り、赤い花火をあげてくれ、いいな？」
『わ、わかった』
じゃあ、と言ってハグリッドと別れる。
『
薄暗い森の中を杖で照らしながら進んでいく。
草むらの陰や木の根元など入念に確認する。
『…なんか寒いな、今日こんな寒かったっけ？』
気づけば周りには深い霧が立ち込め、吐く息は白くなるほど寒くなっていた。
『待って…、本当に寒いかも、ハグリッドのところに戻らなきゃ』
気づけばハグリットの姿も見えなくなっていた。
そう思い振り返った瞬間、泥濘に足を取られ尻もちをついてしまった。
『痛…』
立ちあがろうとして顔を上げたその時、目の前に見たこともない浮遊する何かがいた。
幽霊のようにも見え、死神のようにも見えるそいつはわたしに顔を近づけ生気を吸っているようにも見えた。
『う......、や...やだ.....やめて、』
意識が朦朧とする中で最後の力を振り絞り杖を振って赤い花火をあげる。
チャリンと金属が弾けるような音を聞いたのを最後にわたしの意識はそこで途絶えた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 604人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
屑(プロフ) - Shooさん» ありがとうございます(^｡^)！！！吹っ飛ばすかどうかもうちょっと検討して更新しますね〜！お褒めの言葉も力になります、感謝👊🫶 (4月25日 23時) (
レス) id: 2271d2c199 (このIDを非表示/違反報告)
Shoo(プロフ) - 4年生飛ばす、全然大丈夫です！！毎回面白いので、屑さんの思い描くようにしちゃってください！！！楽しみにしてます！ (4月25日 2時) (レス) @page28 id: ce8165260a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：屑 | 作成日時：2024年2月22日 0時
