悩み ページ46
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休暇に入った。
もう入学して三年目になるのか、とふと思う。
2年生は襲われたりちょっぴりウォヌと気まずくなったり色々あったけど友人に恵まれてなんとか充実した学校生活を送れている、と思う。
将来に向けて選択科目も決まったけど、今後どうなるんだろうかという漠然とした恐怖みたいなものが急にわたしの心をじわじわと侵食した。
自室のベットに横たわり天井を見る。
『はあ…、』
今は勉強を頑張ってればいいけど仕事とか、将来とか。具体的な目標もないのだ。
その時コンコンとドアをノックする音が聞こえた。
DK「ヌナ!ふくろう便が届いて…、え、どうしたのヌナ」
部屋に入ったのにぴくりとも動かないわたしを見てソクミンが戸惑う。
『あに…、』
DK「どうしたの…?どこか具合悪い?」
『…大丈夫だよ。ちょっと考え事してたらしんどくなっちゃった』
DK「考え事?」
『うん、もう3年生になるでしょ?少しずつ将来に向けて方向性を決めたり目標を決めなくちゃいけないのにわたしには何もないから。急に不安になっちゃって』
DK「ああ、そっか…。」
『勉強だけ頑張ってきたけどそれだけでもいいのかな、とか』
DK「でもさ、ヌナ?」
ソクミンがベットに腰掛けわたしの方を見る。
DK「僕、ヌナのことすごいと思うよ。勉強ももちろんだけど、入学するまでは人見知りで人と話すことすら大変だったのに今はいろんな人に囲まれてるしヌナが気づいてない間にちょっとずつ変わってるんだよ」
『…うん』
DK「まだ僕たち7年生まであるんだからさ、もうちょっとゆっくり考えてもいいと思うよ。そりゃ、早くから考えるのもいいけどさ。」
弟の言葉がするすると心の中に溶け込んでいく。
DK「しかも見て。これ全部ヌナ宛の手紙だよ?ウォヌヒョンもミンギュもジュニヒョンも。
僕もいるし、ヌナは自分で思ってるよりもひとりじゃないからさ、
もししんどかったら一回止まって僕たちに話してよ」
『……ありがとうっ』
わたしに向けられた暖かい気持ちに知らぬ間にぽたぽたと涙が溢れる。
ソクミンはそれを見て少し驚いたが、
DK「も〜泣かないでよ…僕まで泣きそうになっちゃうでしょ」
と、少し目を潤ませて抱きついてきた。
心を蝕んでいた黒いものが少しずつ溶けていき消えていくようだった。
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50話までで2年生一区切りしたいのでちょっと引っ張ります
ご了承
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屑(プロフ) - イクさん» ありがとうございます✌️少しずつみんな歩み寄るのでお楽しみに🥹 (2月21日 8時) (レス) @page49 id: 2271d2c199 (このIDを非表示/違反報告)
イク(プロフ) - ウォヌの恋心が垣間見えてきてキュンとします(*^^*) (2月15日 23時) (レス) @page44 id: bbc12a723a (このIDを非表示/違反報告)
屑(プロフ) - ゆんさん» ありがとうございます!頑張って更新します✌️ (2月11日 9時) (レス) id: 2271d2c199 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - こんにちは。ハリポタも好きなので続きがとっても楽しみです! (2月6日 23時) (レス) @page34 id: 74ad00435c (このIDを非表示/違反報告)
屑(プロフ) - にくさん» ありがとうございます^_^!オリジナルもありきですが楽しんでいただけて嬉しいです✌️ (2月6日 22時) (レス) id: 2271d2c199 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:屑 | 作成日時:2024年1月27日 22時