待宵草と咲く

狡猾な天使の苦悩 ページ25

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JH side



最近、俺はいらいらというかもやもやしている。
悩みの種は2つ。


1つはAの周りに男が増えたこと。新入生とも知り合ったらしく、俺のエギ(正確には俺のものではない)が誰かに構われてるのが面白くなかった。


特にグリフィンドールのキムミンギュ。

あいつはいちいち距離が近い。



もう一つはある女子生徒だ。
スリザリンの2年、ソラ・オードレット。


1年の時は目立たないすみっこにいるような子だったのに進級後からイメチェンでもしたのか周りの男子生徒から可愛い可愛いと囲まれるほど。



正直自分で言うのもなんだが俺は自分のことをかっこいいと思ってるし女子から好かれてるんだなと感じることもたくさんある。



だから、ソラ・オードレットもたぶん俺のことが好き、なんだと思う。




話掛けられれば当たり障りなく話すし、ベタベタ付き纏われることはない。



でも視線を感じる。



その視線と目の奥になんとも言えない怖さを感じることもあった。




気にしないようにしてもずっと見られている気がする。



JH「あーもう...」



JS「どうしたの？」



JH「...あに、なんでもない」



JS「Aちゃんのこと？」



JH「そう。....いや違う嘘」




隣で呑気に爆笑するジョシュアに少しイラッとしたので肩にパンチをお見舞いしてやった。



JS「痛いよ。...でもAちゃんの周り、ほんと人増えたよね笑

彼女の人柄かな。ハニはおもちゃ取られた子供みたいだね、拗ねてるの丸わかりだよ」



JH「...拗ねてないし。」



JS「好きなの？」



JH「あにっ...違う！！いや違うっていうか、それは...まだわかんないけど...俺にも色々あるんだよ、シュアや。


新学期始まってからまだ一回しか会えてないし。」



話しながらどんどん声が小さくなって弱気になっていく。



JS「ま、ハニなら大丈夫だよ。なんかあったら相談して」


JH「...おー」




Aの取り巻きは置いておいてオードレットのことはなんとかしないとな、でも向こうから何もしてこないから何もできないしな、と思いながら彼女が談話室に戻る前に自室に逃げた。


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