【怪盗ジョーカー】Ｊの葛藤

Épisode quinze ページ15

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さて、その一方ジョーカー(？)はというと、

カフェに入って、ココアを頼んだところだった。


その目は、どこを見ているか分からない。

しかし、強く鋭い光が宿っていた。


ジョーカー(？)「…Ｊの呪縛を……解く……」


そう呟くと同時に、

「お待たせしました」
と、店員が注文したココアを持ってきた。

小さく礼をして受け取ったが、ジョーカー(？)は口をつけずにテーブルへと置いた。

＋50円で入れられるマシュマロは、いい具合で溶けている。


ジョーカーはスプーンでそれをつつくと、
マシュマロはココアに飲みこまれるかのように姿が見えなくなった。


ジョーカー(？)「…俺をマシュマロに例えて」


浮かんできたマシュマロを見て、ジョーカー(？)……いや、ジョーカーはそう言った。

目にさっきが宿っていないので、彼は本物のジョーカーであろう。


ジョーカー「このココアを、俺を殺す)ruby:アイツ:・・・)に例える」

スプーンでココアをすくうと、のりきらなかったココアがスプーンからこぼれ落ちた。


ジョーカー「アイツは俺を飲みこむ…？」


スプーンを傾けると、ココアは全てこぼれ出る。

そのココアはマシュマロにぶつかり、マシュマロが沈む。


ジョーカー「…でも、アイツが俺を飲み込めるのはずっとじゃない……！

対処法は、ある！！」

ジョーカーは、ココアを一気に飲み干した。

程よい温度となったココアが、口の中を甘さで染め上げる。


ジョーカー「次の新月の日が…勝負！」


手の甲で口元を拭って、ジョーカーは勢いよく、席を立った。

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