検索窓
今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:1,005 hit

〜第一章〜 その3 ページ4

「うわ…寒いなァ。
少し火羅を離れるだけでこうだ。
なぁ、サイリウム。」

サイリウムと呼ばれた巨体の鳥を連れて、ストリームは口をとがらせた。

ここは火羅から少し外れた平野の中だ。

ふいにストリームが顔を上げた。
そこには鳥の大群がおり、皆火羅へ向かっているようだった。

「あっちは初冬を迎えたな…どうりで風が冷たい。
鳥も多いし。」

南鳥は全て、厨が初冬を迎えると同時に火羅へとやって来る。
なのでこの時期、火羅には鳥が増えるのだ。

それを見届けて、彼女はニヤリと笑った。

「出発日和だ。」

呟いて、手を高々と挙げた。

「体感温度30℃!
風は追い風…天気は良好!以後それが保たれると予測!!
いざ、ソーシスオブライフへ!!」

その言葉を合図に、サイリウムが翼を広げ駆け出した。

「よし来た!」

元気よく叫んで、ストリームはサイリウムに飛び乗った。
力強い足音から空を切るような音に変わり、
サイリウムはストリームを乗せ飛び立った。

ぐんぐん速度を上昇させると、草が踊るように揺れた。

「いい調子だ!
お主なら1週間で到着できるぞ!」

彼女の笑い声が平野に響いた。
それに返事をするように、サイリウムが甲高い声で鳴いた。

〜第一章〜 その4→←〜第一章〜 その2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1人がお気に入り
設定タグ:ファンタジー , ハデス , ウンディーネ   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:松壱 | 作成日時:2017年10月28日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。