暗殺集団、せんせーションズ。

…やっぱりこいつキライ！ ページ8

途中結果から言うと俺の初任務は最悪だった。

初任務って事もあって俺は気合を入れて向こうの陣地に踏み込んだ、までは良かった。でも走って向かいすぎていつの間にか手裏剣の射程内を超え、相手との距離が詰まってしまっていた。勿論、手裏剣でも剣みたく戦えなくもないけど数人相手にはちょっと限界だった。
で、こてんぱにやられたところにシノビとバレットが来てくれてスコープに怒られ戦場から下がるとドクターが俺を睨んでいる。という結果になってしまった。

「集団行動も出来ないの？」

傷の手当をして貰いながらドクターの小言を聞く。もう今回は俺が悪かったから仕方ない。

「大きな怪我とかされたらさ、ただの足手まとい。僕の仕事も増えるし」

…いやいや、そこはもうちょっと心配しようよ。理由はどうあれ、俺もメンバーだよ？
未だに続くドクターの小言にそろそろ飽きて視線をシノビたちの方へ向ける、とシノビが戦っている背後にもう一人近づいてるのに気付いた。でもシノビが気付いてない！
そうなれば即行動。俺は手裏剣をそいつ目掛けて投げた。見事それはこめかみにあたりそいつは倒れるとシノビがそれに気付いてこっちを見たからブイサインをしといた。

「…まあまあかな」

俺の行動を隣で見てたドクターがぼそっと言った。…言葉はあれだけど褒めてもらえた？そう思ったら自然と頬が緩んでにやにやしてたら、きもいって言われた。…やっぱりこいつキライ！

そんなやり取りをしていると向こうも無事終わったようでこっちにやってきた。

「ファルコン、怪我大丈夫か？」

スコープが俺の傍に来てしゃがみこんだ。そんなに心配しなくても大した怪我じゃなかったけど、その気遣いが嬉しくて弾んだ声で応える。

「おう、これくらいへっちゃら…「大した怪我じゃないからいちいち心配いらないよ」」

がそれはドクターによって阻止された。しかもなんかデジャブじゃない！？
きっと隣を睨めば素知らぬ顔でそっぽ向かれた。まじでムカつく…。

「大した事ないなら良かった。でもこれからは一人で突っ走るなよ？」

「それは…ごめんなさい」

「わかればよし。手裏剣の腕もさっき見せて貰ったし。ファルコンは援護にぴったりだな」

「ファルちゃん、さっきはありがとね？」

シノビが俺を見て礼を言ってくれた。いや、俺大した事してないよ。てかそのあだ名シノビも使うんだな。

「皆無事で良かったよね！さ、帰ろ！」

バレットの一言で俺らは帰路についた。

笑顔が可愛いとか罪だな。→←不安もあるけどわくわくする。

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