暗殺集団、せんせーションズ。

皆、集まってくれ！ ページ12

Side:Sonic

ギークの言葉にがっくりと項垂れる。それじゃあ場所が分かんねぇじゃん。

「ソニちゃん、諦めるのはまだ早いよ」

ドクターの言葉に顔を上げるとドクターはさっき行ったスーパーの防犯カメラを調べていた。そうだった。こいつらの実力はこんなんじゃない。

あ、これが出来るのも暗殺者だからね。政府からの許可は勿論得ている。

「いた、ファルコン」

ファルっちの姿を捉え、時間を進めるとファルっちは誰かを追いかけているようだった。

「あ…！」

俺は思わず声を上げた。ファルっちはさっき追いかけている奴を含めた3人に連れ去られて行った。

「あいつら何者！？」

「ちょっと待って…」

ドクターが時間を遡らせてその男を見る。そうすると、

「万引きだね」

ドクターの言葉に頷く。その男は万引きをしていてそれをファルっちは追い掛けたんだ。でも分からないのは何で連れて行かれたか。

「いったいどうなってんの？」

「分かんない。とりあえず車の行方を追うよ」

今度は防犯カメラに映ってた車のナンバーから車体を割り出すと道路の防犯カメラなどから調べていく。そうするとその車が最後に映った場所が割り出された。

「ここからそう遠くは離れてないな」

「でもここからどこに向かったかが分かんねぇと…」

今度はギークが最後に映った場所から半径1キロ以内の建物を調べる。

「該当するのは2箇所だな。どちらも廃ビルだ」

「それなら行くしかねぇな。ギークとドクターはここから指示宜しく」

「「了解」」



「皆、集まってくれ！」

リビングで声を掛けつつ俺はベルを鳴らした。これは緊急招集のみに使う合図。アジトに入ればどこでも聞こえるようになっている。

皆が集まってきたところで俺は口を開く。

「さっきファルっちとスーパーに行ったっきりファルっちと連絡がつかなくて、ギークとドクターに探してもらったら何者かに連れ去られていた」

俺の言葉に全員の顔が険しくなる。

「目的は不明。人数は分かっている限りだと3人。向かった先はここから約2キロ先の廃ビル2箇所が怪しい。手分けして探そう。コマンダー、これでいい？」

目線を向けると小さく頷いてくれた。

「チームはコマンダー、ラピ、俺。そしてスコープ、バレット、シノビ。ギークとドクターは指令として残ってもらってる。何か意見のある人は？」

普段あまり指揮を取ることなんてないしと皆を見回したけど、特に問題はないようだ。

急いで向かうからファルっち無事でいろよ。

だから知らねぇって！→←いない…。

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