花のち晴れ【男主】 (ページ3)

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江戸川音side

終わった。

よくよく考えたら私、かなりヤバイことした。

なんで、神楽木にあんなこといったんだろう。

脅迫までしてしまった。

そう思いながらとぼとぼと、非常階段へむかった
　
音｢ﾊｧ～｣

『どーも。江戸川サン？』

後ろから声がして、慌てて振り向くと

非常階段の踊り場が丁度日陰になっていた。

そこに、もたれ掛かって寝ていたのは

C6の篠宮さんだった。

音｢しっ篠宮さん？！｣

『うっさ。あんた晴脅迫したんだって？』

音｢え？なんで、それを｣

『いや、海斗から、聞いたし。』

ため息をつきながらも立ち上がる篠宮さん。

色が白くて、スラッとしていて、

瞳に汚れひとつなかった。

『はやくやめれば？この学園。』

突然近づいてきて、耳元で言われた。

その甘い声に不意にドキッとしてしまった。

音｢婚約者がいるんです！｣

『それは、馳天馬？』

見透かされている。

音｢っ、はい｣

おいだされるかな・・・
　
『ふぅん。ま、どーでもいーけど』

音｢え？追い出さないんですか？｣

『なにいってんの？神経ズタズタにしてからに決まったんじゃん。』

音｢は？｣

『晴は、お前を永徳からださない。だから俺が、お前を消す。』

音｢・・・ほんと、しょーもない！｣

『だったらなに？お前こそしょーもねーよ。婚約者との、約束に縛られてんじゃねーよ。もしくは婚約者のいる学園に移れば？』

そういって、非常階段を後にした。

｢なに？・・・あれ。晴と一緒にいながら仍翔にも手をだすの？｣