幼馴染は親すら超えた。 ページ3
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赤葦が突然立ち止まる。少女は不思議に思ったが、赤葦に倣い歩みを止めた。
そっと赤葦の顔をみてみる。
その顔は心配と怒りの色で混沌としていた。少女が今まで見たことのない顔だ。
「もっと、もっと大きな悩みのはずだ…!最近のお前、ちょっと変だよ。周りが、おじさんとおばさんが、友達が分かんなくったって、俺には分かる。
なあ、俺ら何年一緒にいると思ってるんだよ?文字通り生まれてからずっと一緒だったじゃんか。隠し事なんて、できると思ってんの……?」
赤葦の声音も、表情と同様に心配と怒りで混沌としていた。これも、少女が今まで聞いたことのない声だ。
しかし、その怒りの矛先はあくまで少女ではなく、少女の力になれない力不足な自分自身に向けられているようだった。
赤葦と少女の母親同士は高校の親友だった。仲の良さは当時と変わらず、家の近い二人は必然と多くの行動を共にしていた。
幼稚園、小学校、お受験に受かった梟谷学園高校中等部、そのままエスカレーター式で通う高校に始まり、毎年クリスマスや年越しは二家族一緒に過ごす恒例行事となっている。
それほど親交が深かった。赤葦の言う通り、相手の両親にも分からないことが分かるほどに。
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たなぱし(プロフ) - ごくえんろうさん» わ、ヤンデレ牛島君(なんか闇金ウシジマくんみたい←)もご覧になっていだだけてるんですね!!嬉しいです^^牛島君のヤンデレは他ではあまり見かけませんよねー。自分得で書かせていただいてます笑 (2017年3月18日 7時) (レス) id: 8222ef3129 (このIDを非表示/違反報告)
ごくえんろう(プロフ) - たなぱしさん» 私は真っ黒黒葦派です(笑) ヤンデレ牛島君も読ませていただきました! 赤葦君も牛島君も好きなので嬉しいです(*´艸`*) (2017年3月18日 0時) (レス) id: 82fd8ee9bf (このIDを非表示/違反報告)
たなぱし(プロフ) - ごくえんろうさん» たなぱしとしては赤葦君好きが増えて何よりです!ただ、続編では赤葦君の印象がガラリと変わってしまうので……ちなみにたなぱしは真っ白葦も真っ黒葦もイケるクチです。もう赤葦君なら、なに葦でもイイです。赤葦に幸あれ(真顔)← (2017年3月18日 0時) (レス) id: 8222ef3129 (このIDを非表示/違反報告)
たなぱし(プロフ) - ごくえんろうさん» ごくえんろうさん、コメントありがとうございます!うわああ、本当ですね!最後の最後に締まりませんね!←これは圧倒的誤字ですね。指摘ありがとうございます!!! (2017年3月18日 0時) (レス) id: 8222ef3129 (このIDを非表示/違反報告)
ごくえんろう(プロフ) - ストーリー、とても面白いです!赤葦君をこの小説で好きになりました! あの、私と幼馴染と車内で。の最後らへん、『赤葦はスルッと』の部分なのですが、少女戸になっています。誤字ではないでしょうか。長文、失礼しました。 (2017年3月18日 0時) (レス) id: 82fd8ee9bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たなぱし | 作成日時:2017年2月8日 21時