幼馴染の見せつけ。 ページ15
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「あれ?木兎なんでしょぼくれてんの?」
そこに三年マネージャーの雀田と白福が来た。
「あっ、Aちゃんだ〜。わーい、なんで居るの〜?」
「色々ありまして。Aは今日見学するんで。監督とコーチに話はつけてあります」
――また色々で済ませてる……
「えっと、よろしくお願いします」
「うん、よろしくね。流れ弾には気を付けてね」
「はい、ありがとうございます!」
「お前らAちゃんの方にボール流したら、今日のドリンクはただの水道水だからね〜」
「そんな殺生な!?」
「ちなみに連帯責任な。必死で止めろ。お前らは死んでもいいから、Aちゃんに怪我はさせるな」
「お前らのヒエラルキーは、当然Aちゃんより圧倒的下位だかんね〜」
「Aちゃんの足元にも及ばないっていうか、地球の裏側行ってもまだ足りないっていうか」
「白福サン!?雀田サン!?じょ、冗談ッスよね?目が笑ってないけども!」
「………どーだろねえ〜?」
「………どーしようかねー?」
「今の間は一体!?」
「……お、俺なんてえぇぇ!!」
部員たちがマネージャーたちの黒い笑顔に怯えていると、突然木兎が叫んだ。
「……あ、忘れてた〜」
「木兎がなんでしょぼくれてたのか察したわ。みんなAちゃんに夢中になってたんでしょ。全く、なにしてんのよ」
「雀田、お前自分のこと棚に上げすぎ超理不尽!!」
部員たちが抗議の声を上げている中、少女は一人ショックを受けていた。
――ぼ、木兎先輩がああなったのって…私のせ「Aのせいではないからね」
「で、でも京治……」
「あの人、本当によく心折れるんだよ。それも意味分かんないところでね」
赤葦は少女に歩み寄り、そっと頭を撫でてやった。
「あらま」
「赤葦やっるぅ〜!お姉さんドキドキしちゃうよ〜」
赤葦の行動は、一見少女を安心させるためのようだが、まるで第三者に見せつけているようでもあった。
その証拠に、男子部員たちの顔は引きつっている。マネージャーたちはキュンキュンしている。
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たなぱし(プロフ) - ごくえんろうさん» わ、ヤンデレ牛島君(なんか闇金ウシジマくんみたい←)もご覧になっていだだけてるんですね!!嬉しいです^^牛島君のヤンデレは他ではあまり見かけませんよねー。自分得で書かせていただいてます笑 (2017年3月18日 7時) (レス) id: 8222ef3129 (このIDを非表示/違反報告)
ごくえんろう(プロフ) - たなぱしさん» 私は真っ黒黒葦派です(笑) ヤンデレ牛島君も読ませていただきました! 赤葦君も牛島君も好きなので嬉しいです(*´艸`*) (2017年3月18日 0時) (レス) id: 82fd8ee9bf (このIDを非表示/違反報告)
たなぱし(プロフ) - ごくえんろうさん» たなぱしとしては赤葦君好きが増えて何よりです!ただ、続編では赤葦君の印象がガラリと変わってしまうので……ちなみにたなぱしは真っ白葦も真っ黒葦もイケるクチです。もう赤葦君なら、なに葦でもイイです。赤葦に幸あれ(真顔)← (2017年3月18日 0時) (レス) id: 8222ef3129 (このIDを非表示/違反報告)
たなぱし(プロフ) - ごくえんろうさん» ごくえんろうさん、コメントありがとうございます!うわああ、本当ですね!最後の最後に締まりませんね!←これは圧倒的誤字ですね。指摘ありがとうございます!!! (2017年3月18日 0時) (レス) id: 8222ef3129 (このIDを非表示/違反報告)
ごくえんろう(プロフ) - ストーリー、とても面白いです!赤葦君をこの小説で好きになりました! あの、私と幼馴染と車内で。の最後らへん、『赤葦はスルッと』の部分なのですが、少女戸になっています。誤字ではないでしょうか。長文、失礼しました。 (2017年3月18日 0時) (レス) id: 82fd8ee9bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たなぱし | 作成日時:2017年2月8日 21時