幼馴染の推理。 ページ11
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「……あのね…今日の帰り、誰かにつけられた」
「っ、Aは無事!?怪我はしてない?ストーカーと接触はあった!?」
電話越しから赤葦の焦りが伝わる。
「あ、いや、それはないよ。ただあとをつけられただけ」
「はあぁぁ……」
少女の返事を聞き、安心したように安堵のため息をつく赤葦。
「……良かった。いや、よくはないんだけど。とりあえずAが無事でほんとによかった」
「うん、ありがとう……」
少女はそれが何より嬉しかった。安心してもらえることで、自分は一人ではないのだと感じることができた。
「京治に言われたこと、全部試してみたの」
「そっか……もしかして、振り返っても見たの?」
「うん…けど、人影はなかったの。上手く隠れたんだと思う」
「そうか。隠れたってことは、黒だろうね。ストーカーじゃないなら隠れる必要なんてないんだし」
「やっぱりかあ……」
しばし二人の間に沈黙が流れる。
「よし、少し予定を変更して、一緒に帰る回数をもう少し増やそう。ってことで、明日も一緒に帰ろうか」
「うん、それじゃあお願いします。私、明日は顧問の出張で部活がお休みだから、時間まで教室で勉強でもしてるかな。部活が終わる頃に体育館に向かうね」
赤葦にかける負担が増えたことに少し罪悪感を感じるものの、少女は赤葦の自分を最優先に考えれくれた迅速な対応が嬉しかった。
「……いや、体育館にいる俺の目が届く範囲にいて欲しい。別にテストも近くないし、勉強に切羽詰まってはいないでしょ?」
「うん、それはいいけど。どうしたの?」
「……ストーカー、もしかして同じ学校内の奴だって可能性もあるよね…」
「あっ!だから、私が弓道部だってことも……?」
「あくまで可能性の話だけどね」
「な、なるほど…」
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たなぱし(プロフ) - ごくえんろうさん» わ、ヤンデレ牛島君(なんか闇金ウシジマくんみたい←)もご覧になっていだだけてるんですね!!嬉しいです^^牛島君のヤンデレは他ではあまり見かけませんよねー。自分得で書かせていただいてます笑 (2017年3月18日 7時) (レス) id: 8222ef3129 (このIDを非表示/違反報告)
ごくえんろう(プロフ) - たなぱしさん» 私は真っ黒黒葦派です(笑) ヤンデレ牛島君も読ませていただきました! 赤葦君も牛島君も好きなので嬉しいです(*´艸`*) (2017年3月18日 0時) (レス) id: 82fd8ee9bf (このIDを非表示/違反報告)
たなぱし(プロフ) - ごくえんろうさん» たなぱしとしては赤葦君好きが増えて何よりです!ただ、続編では赤葦君の印象がガラリと変わってしまうので……ちなみにたなぱしは真っ白葦も真っ黒葦もイケるクチです。もう赤葦君なら、なに葦でもイイです。赤葦に幸あれ(真顔)← (2017年3月18日 0時) (レス) id: 8222ef3129 (このIDを非表示/違反報告)
たなぱし(プロフ) - ごくえんろうさん» ごくえんろうさん、コメントありがとうございます!うわああ、本当ですね!最後の最後に締まりませんね!←これは圧倒的誤字ですね。指摘ありがとうございます!!! (2017年3月18日 0時) (レス) id: 8222ef3129 (このIDを非表示/違反報告)
ごくえんろう(プロフ) - ストーリー、とても面白いです!赤葦君をこの小説で好きになりました! あの、私と幼馴染と車内で。の最後らへん、『赤葦はスルッと』の部分なのですが、少女戸になっています。誤字ではないでしょうか。長文、失礼しました。 (2017年3月18日 0時) (レス) id: 82fd8ee9bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たなぱし | 作成日時:2017年2月8日 21時