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ページ8

『はあ…』

「ご苦労やねAちゃん。」

体育館の上で先程の出来事を思い出し、私は大きなため息をついた

『2人の言ってたことが身に染みたよ…ほんとに最悪。』

「宮侑、しつこい女とかバレーの邪魔する女にはあんな感じの態度らしいで。それ以外は普通っぽい。」

(私は邪魔している認定されてるってこと??)

『もっと爽やか君なのかと思ってた…』



「「「「「「あつむーーーーー!!!!」」」」」

「こっちみた!きゃぁぁぁぁぁ!!!!」

「かっこよすぎんか???」


『うわ…』

(ほんとにモテてるじゃん…モテてるというかファン??)

(まじで宮城にもこんな人がいたな…)

気のせいか?こちらをみている宮侑の顔が笑っているように見えて怖い顔をしている気がする

『マネ募集しないの、凄い正しい気がする…』

「せやなぁ…怖いわぁ…」

そんなこんなで始まった練習試合

『・・・・・』

私は少し前のめりになりながら選手たちを、ボールを見る

『凄…』

思わず呟いてしまった

「せやろな、全国3位やし。」

え…?

『ぜ、全国3位!?!?!?』

幸と遥花に今度は驚いた顔をされた

「知らんかったん!?」

『た、たしかに…去年"稲荷崎"って聞いた気がする!!』

コートの方に再び目を向けた

『・・・やば』


語彙力がなくなってしまうくらいヤバいのだ

これが全国なのかと思いしらされてしまった

宮に似たそっくりの男子、おそらく例の双子だろう

この男、凄い

1つ1つの動きが丁寧で宮侑とは違った感じだ

それにあのMB!!

なにあの人!?体幹ぶれなさすぎでしょ!?!?

しかも足はや!?

ブロックからしたら嫌な攻め方だろうなぁ…

サーブも嫌なところを狙ってる…

銀は他の奴とは違う感じのプレイスタイルだ

銀からボールが繋がることも多くてボールへの熱い思いを感じる

おそらく体格などからして3年生であろうWSも力強いスパイクだ

稲荷崎の得点源なのかな?

(全員凄い…でも一番凄いのは…)

そう思いながら現在サーブの番である宮侑に目を向けた

こいつのサーブで何点とったのだろう

サーブだけじゃない

宮侑のトスは正確だ

自分がどんな位置にいても、どんなに打ちづらい体勢でも、スパイカーにとって最も打ちやすい場所にボールを出している

高校生NO.1セッターと呼ばれているのも納得だ

いつのまにか私の目はコートに、選手たちに釘付けになっていた

私はいつのまにか狐達によって魅了されていたのだ

9→←7



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作者名:ほの | 作成日時:2024年3月2日 16時

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