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「もうええ!!回りくどいのはやめや!!北さんいつの間にAのこと名前で呼ぶようになったんですか!?」

その言葉に3年生の皆さんも一斉に私の方を向いた

「それは俺もさっき気になった!!急に北が名前で呼んでてビックリしたわ…」

赤木先輩の言葉に皆が頷いている

「土曜で親睦が深まったから…?やな。」

あの日の帰り道、北先輩に名前で呼んでもええか?って聞かれたのだ

即答でOKした

「し、しかも!?めっちゃイチャイチャしとったよな!?治もみたやろ!?」

「あれは凄かったで…なあ?角名」

「パッと見リア充だった。」

3人は少し悔しそうな感じで言った

『カップルに対する怒りを私にぶつけないでくれない??』

『私も君たちの仲間だから。』

皆はホッとしたような顔をした

「せ、せやろな!俺に彼女おらんくてAに彼氏がおるとか…考えられへんわ!」

『失礼。』

『てか、君たちの場合作ろうと思えばすぐに彼女なんて余裕でしょ。』

私がそう言うと謎に侑がキレだした

「はあ!?自分は男心わかってへんなあ…」

「好きな女とじゃないと彼女出来たことにはならへん!!」

「昔遊んでたやつがなに言うてるん?」

「おい治!!」

知りたくなかった情報を知ってしまった…

『だから!君たちが誰か女の子に恋したとして…』

『君たちなら攻略出来るでしょ?』

『あんたらにアプローチされたら、大体の女の子は落ちるんじゃない??』

私がそう言うと侑は目を輝かせた

「A…!俺らのことイケメンやて思ってくれてるんやな…!!」

私をなんだと思ってるんだ

『え、それは普通にそうでしょ…』

「A…!!」



「てことはさ、俺がもしAにアプローチしたらAは俺に落ちてくれるの?」

え、

最初はふざけていると思ったのだが、あまりにも角名が真剣な顔をするので私は言葉に迷ってしまった

『え、あー…どうだろ…』

「角名、A困ってるで。」

「お前度胸凄いなあ。」

『ま、まあ、揺らぎは…するかも…』

私が正直にそう言うと、皆は驚き、本人は満足そうだ

「そっか。意外にAってチョロいんだね。」

角名は普段のような意地悪げな笑みを浮かべた

『は、はあ!?』

『角名…お前覚えとけよ!!!』

練習前の体育館には私の声と双子と角名の楽しそうな笑い声が響き渡った

そのあと、ヒートアップしすぎて私たちが北先輩に説教されることになったのは言うまでもないだろう

これが稲荷崎高校の日常だ

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作者名:ほの | 作成日時:2024年3月2日 16時

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