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私は、その言葉を聞き、震えながら口を開いた

『あのね、靴箱の中にね、悪口書かれた紙が入ってたりした。』

「うん。」

『靴に画鋲入ってたりした』

「うん。」

『それ以外にも…もっと…もっと…たくさんあった』

「うん…」

『悪口だけじゃなくて、脅迫みたいな文になっていった』

『これ以上仲良くしたらバレー部の練習邪魔するって』

『私、それだけは嫌で…』



『そ、それで…それで…』







『っ…怖かった…』

一度口にしてしまえば止まらない

『め、めっちゃ…こわかった…』

『でも…みんなに心配かけるとおもって…』

『相談できなかった…何かあったら言ってね、って言われてたのに…』

「っ…ごめんね…」

角名が私を抱きしめる力が少し強くなった気がした

その角名の優しさに、私は涙を堪えきれなくなってしまった

「怪我させちゃってごめん…」

「守れなくてごめんね…」

角名は何も悪いことしてない、そう言いたかった

言葉が上手く出てこなくなるなるのと反対に、涙は止まらない


遠くの方でチャイムが鳴る

それでも私達が動くことはなかった

私は初めて授業をサボった

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作者名:ほの | 作成日時:2024年3月2日 16時

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