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転校初日の授業は、すぐに時間が過ぎていき、放課後になった
銀島にずっと教科書を見せてもらってて申し訳ない…
(疲れた…)
慣れない環境のせいか、疲労がえげつない
私はため息をつくと、帰路につこうとした
「高坂さん?」
名前を呼ばれて振り返ると、そこには隣の席の銀島がいた
『銀島?どうしたの?』
「いや、転校初日やろ?家にちゃんと帰れるんやろか、とか思って…」
銀島の言葉にとても驚いた
(いや、いい人すぎない??初対面の人にここまで優しくしてくれるなんて…神じゃん。)
『私…銀島と同い年だよ?流石に家くらいは帰れるし!!』
「因みに家はどっちなん?」
『あっち…?』
私が恐らく合っているであろう家の方向を指差すと、銀島は呆れたような顔をした
「怪しいんやろ。」
『そ、そんなこと…』
銀島はため息をつくと私が指差した方向へと歩いていった
『…?銀島もこっちなの?』
「心配やからな。家まで送るで。」
え、、、え!?
『いや!!大丈夫だよ!教科書も見せてもらったのに…1人でも帰れるから!!』
私は全力で遠慮させてもらった
「絶対に迷わない自信あるんか?」
『・・・・・』
「俺の家もこっちなんや。ついでやついで。」
そう言われたら拒否できないじゃん…
『じゃあ、お願いします…』
私が折れると銀島は嬉しそうに笑った
あれ、もしかして私言いくるめられた…?
そんなことを考えながら私と銀島は歩き出した
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作者名:ほの | 作成日時:2024年3月2日 16時