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「北、一旦顔上げんか。A困ってるで。」

アラン先輩が言うと、北先輩はようやく顔を上げた

顔を上げ、私を見つめた後、北先輩は聞いた

「高坂さん、なんで相談しなかったん?」

『・・・・・』

「相談しとったらもっと早く対処できたかもしれへん。」

北先輩の言っていることはごもっともだ

なにも間違ったことは言っていない

『誰かに言ったら、もっと酷いことするって紙に書いてあって…』

『バレー部に危害を加えるって…』

『侑達のファンだから、そんな酷いことにはならないってわかってたんですけど…』

『皆一生懸命で、絶対部活の邪魔したくなくて…』

『最初に宣言もしましたから…』

"皆さんの練習を邪魔する気はありません!"

『だから…』

「・・・・・」

北先輩はため息をついた後、ベッドを覆っていたカーテンを開け、後ろを振り返った

「だそうやで。お前ら。」

『え?』

北先輩の視線の先には、侑、治、銀、角名がいた

「はあ…お前、ほんまにアホやな。」

「俺らが女子のちょっとの嫌がらせでやられるわけないやろ。」

「俺らに迷惑かけると思った?心配かけたくない?ふざけんなや。」

侑が低めの声で言った

「困ってるときに助け合うのが仲間じゃないんか?結局は俺らのこと信用してへんかったってことやろ。」

『ち、違う!!』

「違わへん!!」

「あのな?俺らはAに怒ってる訳じゃあらへん。」

「気づいてあげれなかった自分達に腹が立って仕方がないんや!!」

銀が泣きそうな顔をして言った

「よく思い返してみれば、気づけるチャンスは沢山あったはずや。」

「侑が言いたかったことも、こういうことやろ?」

「・・・」

私の皆のためを思っての行動は、逆に皆を傷つけていたのかもしれない

「ほんまにすまんかった。」

4人は謝った

私が言葉に迷っていると

「これ以上、Aに嫌がらせなんかさせへん!」

「せやな、呼び出すか。」

「誰がやったのかわかってんの?」

「「・・・・・」」

侑と治が私の方を見つめた

『いや、私も直接何かされた訳じゃないから知らないんだけど…』

「「「「『・・・・・』」」」」

「まあ、何となくわかるけどさ。」

「ほんまか!?角名!!」

「うん、大体はね。」

『なんで私が知らなくて角名が知ってんの??』

「俺の情報網なめない方がいいよ。」

(怖…)

「暴力はダメやで。」

「わかってますよ!北さん!」

「そうです!女子に暴力なんかしません!」

「そうか。」

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作者名:ほの | 作成日時:2024年3月2日 16時

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