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私が次目覚めたのはベッドの上だった

「高坂さん!?大丈夫か?」

なんとベッドの横の椅子には北先輩が座っていた

『北先輩!?どうして?ここ、どこですか!?』

「落ち着けや、保健室であんまり騒がしくしたらあかん。」

ここは保健室らしい

そんな会話をしていると、保健室の先生がやってきた

「貴方、階段から落ちて倒れてたそうよ。頭からも少し血が出ていたから、包帯巻いてあるからね。」

『すみません…ありがとうございます…』

謝罪をすると保健室の先生は綺麗に笑った

「私よりも彼に伝えてあげて。ここまで運んできてくれて、ずっと付き添っていたのよ。」

『え!?!?』

『す、すみませんでした!!!ありがとうございます!』

「気にすんな、俺もビックリしたわ。通りかかった階段の下に倒れとって。」

「注意不足か?寝不足だったん?」

『・・・・・』

なんと返せばよいかわからなかった

私が無言でいたため北先輩は何か察したのだろう

「高坂さん、何かあったんやな。」

「俺とアランでよければ相談のるで。」

北先輩がそう言うと、ヒョコッと現れたアラン先輩

「せやせや。なんでも先輩たちに言うてみい!」

先輩方になら話してもよいのだろうか

迷惑をかけるのではないかと思う反面、誰かに話して楽になりたいという気持ちもあった

『明日提出のレポートの内容考えてただけなんです。ボーっとしてて…』

私は目をそらしてそう言った

「高坂さん、ほんまにか?」

『ほんとで「俺の目をみて同じこと言えるか?」

私の言葉を遮り、北先輩は私に聞いた

『・・・・・』

(圧を感じる…これは侑の気持ちもわかるわ。)

(これは隠しきれないな…)

ごめんなさい、先輩方

『じ、実は…』




嫌がらせを受けていたこと、階段から落ちたのは3年の先輩に突き落とされたからであることなど今までの全てのことを話した

私が少しずつ話しているのを先輩方は黙って聞いてくれていた

「「・・・・・」」

2人は深刻そうな顔をしている

「そんなことがあったんやな。」

「辛い中、話してくれてありがとな。」

「侑達のファンが多いことは俺らも知っとったけど…」

「ほんまにすまない。」

北先輩が頭を下げた

『なんで北先輩が謝るんですか!?先輩、自分が悪いことした訳じゃないのに謝りすぎです!!』

「俺が最初に言うたんや。そろそろマネ居ってもええかもな、って。」

「侑達のファンを軽く見てたわ。」

北先輩が頭を上げることはなかった

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作者名:ほの | 作成日時:2024年3月2日 16時

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