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5月の中間、最初の方よりも嫌がらせが酷くなっているように感じる
(宮城と兵庫、中学校と高校じゃあ全然違うんだな…)
画鋲や、私の写真を切り刻んであったりなど色々な目にあっている
『怖い…』
私はボソッと呟き、普段通りの生活を送った
「ーーーゃー!」
「ーーーちゃん!」
「ーーー?」
「Aちゃん!!」
『え??』
そこに居たのは幸と遥花
「どうしたん?次、体育やで。」
『あ…そうだっけ?』
「大丈夫?風邪とかひいてるんやないやろな。」
『大丈夫!!めっちゃ元気だよー。』
(流石に嫌がらせで悩んでます!とは言えないよね…)
「そうか?ならええけど…」
「そういや!次の体育選択らしいで!!」
『まじで!?』
「絶対・・・バレーやな。」
「絶対あんまり動きたくないからやろ…」
遥花らしい考えだ
「急ご!!早くバスケやりたい!」
幸はダッシュで更衣室に向かった
『幸!待って!!』
私も走り出そうとすると手首を掴まれた
「・・・・・」
『??どうしたの遥花?』
「・・・何かあったら頼ってや。」
「約束したやろ?」
遥花にはバレてるのだろうか
『うん…ありがと。』
この少しの会話だけでも私はとても勇気をもらった
「A行こ。あの体育教師に何を雑用させられるかわからん…」
そうだね、なんて笑い合いながら私達は走り出した
「A!!今日は選択やて!バレー、バスケ、サッカーや!」
侑が目をキラキラと輝かせている
『知ってる!めっちゃ楽しみー!』
「なあA!一緒にバレーやらん??」
『・・・は?』
『私が侑と戦えるとでも?私、腕もげちゃいますけど??』
(何を言ってるんだこいつは?)
「お前相手に本気でやるわけないやろ!!」
「ちょっとお手並み拝見するだけや!」
「マネやってたら見よう見まねでも出来るようになるのか気になんねん。」
「お願いや!!やろ!?」
『・・・ちょっとだけだよ…』
少し呆れながらも、私は承諾した
「よっしゃ!!」
侑がガッツポーズをして喜び、私に向け指をさした
「覚悟しときいよ!!」
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作者名:ほの | 作成日時:2024年3月2日 16時