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「今日は委員会を決めるぞー。」

(来ました!委員会決め!!)

普通なら憂鬱であるだろうこの時間

しかし私はとても楽しみにしていた

私は中学校から高校1年にかけて、ずっと体育委員をやっていたのだ

最初こそあまりやる気はなかったが、どんどん仕事が楽しく感じてきていた

図書委員や風紀委員などはすぐに決まったのだが、体育委員がなかなか決まらない

私は、ここぞとばかりに手を上げた

『先生!私、体育委員やります!!』

「お!高坂助かるわ。ありがとな。」

皆が高坂さん、ありがとー!!、といった感じで拍手した

「後は体育委員男子やけど…」

「誰かやってくれるやつ居らんか?」

挙手をする人は誰も居なかった

『誰か私と一緒に頑張ろ!!』

『誰か!?!?』

それでも誰も手を上げない

『・・・・・』

(もしかして私嫌われてる…?)

「多分Aが心配することはないで。」

隣の席の銀が話しかけてきた

「ウチの学校の体育委員って仕事がめっちゃ多いねん。」

「去年も決めるの苦労したわ…」

『そ、そうなんだ…』

(もしかして委員選び失敗した?)

(それに銀はエスパー?)

『銀!一緒にやらない?』

「俺はバレーで忙しいからな。遠慮しとくわ。」

『そう言われたら文句もでないよ…』

男子は誰も挙手しない

結局、心優しい飯田がやってくれることになった

『ごめんね…』

「高坂さんが謝る必要なんてないよ。」

「一緒に頑張ろうね。」

優しい子すぎるじゃん!!




そして委員会の第1回目、清掃に当たっていた私達は一番最後に教室に入った

「Aじゃん、待ってたよ。」

なんと教室の中には角名がいた

(え???)

内心とても動揺していた

「隣座ろ。ほら。」

角名はそう急かした

飯田に断りをいれてから私は言われたとおり角名の隣に座った

「びっくりした。よかった…Aがいて。」

『ボッチだったの??』

「違うし、こいつらだよ。」

そう言って角名はため息をついた

(こいつら??)

辺りを見回すと女子の鋭い視線が刺さった

『うわ…』

「俺の隣に誰が座るかで揉めだしてさ?」

『人気者は大変ですね。』

(私を女避けに使ったってこと?腹立つ!!)

そんな気持ちは声には出さず、飲み込んだ

『てか、角名が体育委員とか意外なんだけど。』

「委員決めで寝てたらいつの間にか?」

『最悪のパターンじゃん…』

「ほんとだよ…でも、Aと一緒なら頑張れるかも。よろしくね。」

(・・・ずるいなあ…)

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作者名:ほの | 作成日時:2024年3月2日 16時

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