狐につままれた (ページ19)

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『私には悩みごとがあって、マネ業に集中出来ないかもしれないので、入部はしないという決断をしました。』

『皆さんの期待に沿うことが出来ず、本当にすみませんでした。』

『もし、私の気持ちに区切りがついたとき…まだマネが居なかったら…』

『その時は！！私をあたたかく迎え入れてくれると嬉しいです。』

『部活の時間、色々な人に仕事を教えてもらったり、笑わせてもらったり、バレーをしている姿を見たり…』

『とても楽しい時間でした。本当に3日間ありがとうございました！！』

私がお辞儀をすると、皆が拍手をしてくれた

「高坂さん、家まで送るわ。」

そう言ってくれたのはまさかの北先輩

『いえいえ！！大丈夫ですよ！！気にしないでください…』

私が断ろうとすると北先輩は言った

「俺が高坂さんと話したいことがあんねん。」

「あかんか…？」

コテっと首をかしげ、私を見つめる北先輩

(この人先輩だよね？可愛く見えるんだけど…)

『北先輩がよろしいのなら…ありがとうございます！』

そうして、私と北先輩は一緒に帰ることになった

『・・・・・』

「・・・・・」

(え、ちょっと気まずいんだけど…？)

(なんか話しかけた方がいいのかな…？)

『あ、あの！！』

「高坂さん、マネージャーどうやった？」

『え？』

私は即座に答えた

『先程も言ったと思いますが、とても楽しかったですよ！！』

『本当に誘っていただいてありがとうございます！！』

北先輩の目が少し見開かれた気がした

「そうか。無理させてたんやないかと思って心配になってな。」

「悩みがあったんやろ？」

『全然そんな深刻な悩みじゃないですから。大丈夫です！』

そこから私と北先輩は稲荷崎の話や、宮城のバレー部の話などをしながら歩いた

『北先輩、送っていただいてありがとうございました！！』

「気にせんでええ。俺も楽しかったからな。」

(楽しかったのか！！よかったぁ…)

北先輩はあまり表情が変わらないので正直私と話していて楽しいのだろうか…などということを考えていたので私はとても安心した

「毎日じゃなくてええ。高坂さんが暇なとき、来たいと思ったときに来てくれると嬉しいわ。」

「本当に3日間助かったわ。ありがとな。」

気のせいだろうか、北先輩が少し笑っている気がした

「ほな。ゆっくり休むんやで。」

そう言って北先輩は銀と同じように歩いていった

(もしかして北先輩も？)

(・・・・・バレー部紳士多くね！？)