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「で?Aはどうするん?」
『そ、それはマネの件?』
「そうに決まってるやろ!」
正直、楽しいという気持ちは事実だ
(どうしよ…)
「俺らはAが居てくれて凄い助かってるけどね。」
「そうやで!!あんな美味いスポドリ初めてや!!」
「お前は食いもんの事ばっかやなぁ。」
『ううっ…』
「今日で体験マネ終わりなんやろ?」
銀の言うとおり、実は期間は3日間としていた
そして今日は3日目
(でも…)
私は決意をかためた
『ごめん、やっぱりマネは出来ない。』
『皆の役に立てて凄い嬉しかったけど…』
(めっちゃ申し訳ない…)
(結局は私が中途半端なだけなんだ)
(片方に割りきれないからこんなことに…)
私が俯いていると4人の中の誰かがため息をついた
「お前、なんか悩んでるんやろ?」
こういうときに核心をついてくるのが侑なのだ
『悩みの理由、しょうもないよ?』
「それでもええ!!」
『え?』
「悩みが解消してスッキリしてからバレー部入れや。」
「そっちの方が思うこともなく純粋に俺らのサポートできるやろ。」
「悩みながらやって、マッズいスポドリでも作られたら迷惑やからな!笑」
「それは嫌やわ!!」
『・・・・・』
私は呆気にとられたような顔をした
「あのさA、俺らは無理矢理やらせたいわけじゃないのね?」
「だから、Aが自分からやりたいって言ってくれるまで、俺らずっと待ってるから。」
「安心して?」
『・・・ありがとう…!』
皆の言葉がとてもあたたかかった
(やっぱ、皆いい人達!)
「でも、今日までは死ぬ気で働けよ!!」
『わかってるよ笑、頑張ります!!』
そこでその話は終わり、お昼を食べ始めた
「A弁当なんか!?」
「めっちゃ美味しそうやん…」
『食べる?』
「いいんか…!!!」
そうして私は治にちょっとずつお弁当をあげた
「う、うますぎる!!!」
「これAがつくったんか!?」
『そうだよ。そんなに褒められると照れるな…』
本当に美味しそうに食べてくれるから沢山あげたくなってしまう
小さい子の面倒みてる気分だ
「治ずるいで!!俺にもちょっとくれや!!」
『私の食べる分なくなるんだけど!?』
「俺のパン少しあげようか?その代わり俺にも少しちょうだい。」
「俺の弁当も少しやるから交換しようや!」
『もちろん!!』
結局全員のそれぞれの昼食を少しずつ交換した
「俺の分の弁当も少しつくってほしい」という治の要望は保留にしておこう
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作者名:ほの | 作成日時:2024年3月2日 16時