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FILE8 逃亡 ページ11

外には、雨が降り注いでいた。


『はぁっ はぁっ はぁっ ...!』


ここはどこだろうか、どれだけ走って来たのだろうか

何も、わからなくなってゆく。

でも、私は_____走り続けた。


もう、思うように足が動かない。

体が、重い。

それでも、まだ足を止めない。

止めるわけにはいかないんだ。

明美姉と志保姉と

零くんのために。


********

零「逃げろよ、なぁ、.....A」

『!?何を言ってるの...逃げられるわけがないでしょう?!』

零「今お前が諦めてどうするんだ?お前のために死んでいった奴らが死に損じゃないか!」

『でも...』

零「お前なら、必ず逃げられる。」

『そんなの...!』

零「俺が...逃がしてやるから!
お前だけは...逃げてくれ」

『でも、どうやって?もしこんなことがバレたら...あなただって無事ではいられないのよ!?』

零「俺は囮になる。お前の仲間が乗り込んできて反撃した...そういう設定だ」

そういうと彼は銃を取り出し...

バン

バン

私を縛っているしている鉄を撃った。

『っ...!』

零「これで、逃げられるだろ?
それから...」

バンッ

『え、...?』

あまりに突然のことに、彼のとった行動が瞬時には理解できなかった。

零「ッ...!こ、れで怪しまれることは...ない...!」

『何して...!』

零「拳銃を持って、早く...行け!!」

『っ...!わかった、...いつか、また会いましょう』

零「あぁ、絶対に、だ!!」



それだけ言うと零くんは煙幕を張り、私を逃がした。

私を見た組織の者は、一人残さず始末して、そこからはただひたすら走るだけだった。

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作者名:Forgiven | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/048690/  
作成日時:2017年5月1日 21時

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