#06 ページ6
し「俺らさ、東海オンエアって名前でYouTubeやってんの。マジ面白いから見てみて!」
そう言われたのは大学2年の頃。
周りはいよいよ就活で慌ただしくしている中、
この人たちは何をしているんだか...。
「あーわかった。気が向いたら見てみるね」
なんだか柴田は最近、
そのYouTubeとやらに没頭して時間を割きまくってるから、
私のことなんてどうでもいいのかな
って思うこともしばしば。
構ってくれなくて寂しいな、
って言ったら柴田は私のことを面倒で重いって思うかな。
でもね、どうしようもなく寂しいの。
だから、そのYouTubeに出てる柴田を見て気を紛らわす毎日。
髪の毛も服も余計奇抜なものに変わってるし、
私の知らない柴田ばかりで、
少し会ってないだけでこんなに変わるもんなんだってちょっとだけ距離を感じてしまう。
でも、てつやたちと馬鹿やって楽しんでる姿は私にとっては心の癒しってもん。
本人たちが楽しいならそれでいいのかなって、
ちょっとお母さんじみたことを思ってみたり。
夢に向かって突き進むその姿は、
まさに人間の鑑という言葉がふさわしい。
私も負けてらんない、頑張らなきゃって思った矢先のことだった。
ここからだったかな、悲劇が始まったのは。
38人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:#Love | 作成日時:2020年10月24日 20時