The 流星群。 (ページ8)

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#07 ページ8

じりじりと照りつける日差しが眩しい。

灼熱の中始まる試合。

一回戦は突破したものの、なんとギリギリ。
愛知県内でそこそこ強いのにも関わらず。国内にはさらに上の強敵がいるもんだな。

二回戦目の9回表。相手に大量リードされており、ここでホームランを出さなければ試合即終了になる、絶体絶命のこの状態。

と「...俺が、行く」

ベンチから出てきたのは、としみつだった。

「無茶だら！としみつは休んでなきゃ...」

と「...いいや、俺にやらせてくれ」

その強い意識の宿った目。頭を縦に振る他選択肢はなかった。

『バッター交代、城西高校キャプテン鈴木君』

今の私の心の中は、応援したい気持ちと止めといた方がいいんじゃないかという気持ちが入り雑じり、なんとも複雑な心境。

会場が張り詰めた空気に包まれる中、痛々しい包帯とともにバッターボックスに立つとしみつ。
ふぅ、と深呼吸をしたかと思えば真っ直ぐ先を見据えるような鋭い目で球を見ている。

『ピッチャー、投げました！』

アナウンスが流れると同時に、カキーンッ！という音がなり、会場は一瞬で歓喜の渦に包まれた。
......のもつかの間、バタッという鈍い音と一緒にとしみつが、倒れた。

「としみつ！？」

いてもたってもいられなくなった私は監督やコーチに止められるも押しきり、彼の元へと走った。