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#01 ページ2

「ナイスバッティング!」


今日もここ、岡崎城西高校のグラウンドに声が響き渡る。


「ハァハァ......疲れた、あ!お疲れ様、としみつ」


と「おう、お疲れ。よく頑張ってるじゃねぇか」


こいつはとしみつ。


わが野球部のキャプテンであり、私は密かに想っている人でもある、カッコいい奴。


私が野球部に入部したのだって、としみつが入ると言っていたから。


日に焼けて黒くなったその顔も、みんなに指示するときのあの声も、おちゃらけたようなこの坊主頭までもが、全て好きで。


休憩時間、ほんの数分のとしみつとの会話。


何気ないその会話で見せるくしゃっとした彼の笑顔のせいで、私はまた虜になっていく。


キツイ部活だけど、女子という面倒くさい生き物がいないというだけで気持ちが楽になる。


元々、小さい頃から女の子よりも男の子といる方が断然楽しかった。


その分、女子からの反感を買うことも少なくはなかっけど。


男っぽい性格のくせに、嫌なことや辛いことがあるとすぐ落ち込む私を、いつも女子から守ってくれたのは、としみつだったな。


と「お前らやめりん!こいつが嫌がってるやん!」


声を張り上げ、顔を真っ赤にしながら怒った彼の表情は今でも覚えている。


不器用に見えて、本当は誠実で優しいとしみつにいつしか惹かれていた。

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作者名:#Love | 作成日時:2020年7月3日 21時

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