にー ページ16
『……しょうへいくん、これなに?』
白い壁紙の大きな部屋に、
部屋の三分の一を占める大きなベッド、
その横にツヤツヤした大きな机、
野球の雑誌が入った大きな棚、
おしゃれなマットにランプが置いてあった。
……僕から見たら全部大きいや。
「ぜーんぶ、のんの物だよ。
自由に使って?」
『ぜんぶ……?』
「うん、ぜんぶ」
『……でも、ぼく、しょうへいくんとねたい…』
しょうへいくんといっぺとでこぴんといっしょに寝たい……けど、一個のベットじゃ、みんな入らないよ……?
しょうへいくんは、みんなと寝たくないの…?
ぼく、きらわれちゃった…??
『…っふ、ぅえぇ…っ』
「あぁあぁあぁ待って待って!一緒に寝たくないわけじゃないよ、のんがお気に召すまで一緒に寝よう?ね?」
『ぅうっ、ふぇ…っ、ん"……ひとり、やだぁ…っ』
「ごめんごめん、一人にしないよ。大丈夫大丈夫」
『ぅん…っ、はなさないで…?』
「うん、もちろん」
『う"ぅ〜…っ』
「…あ、翔平のんくん泣かせてる」
「違うから!」
『いっぺも……』
「ん?」
『いっぺもいっしょにねてくれる…?』
「もちろん笑
言ってくれればいつでも、笑」
『…じゃあ今日』
「今日!?笑
いいよ、じゃあ俺着替え持ってこなきゃ」
「じゃあ昼ご飯食べたら俺の家きて」
「ん、わかった。じゃあまたね、のんくん」
『うん、またね』
“またね”という3文字がこんなに心に染みることがあるんだなぁ
“ばいばい”とも“さようなら”とも違う何かがある。…気がする。
僕にはまだよくわからないなぁ、
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作者名:NON | 作成日時:2024年1月8日 14時