十六話 ページ17
A「フッウ……お兄ちゃん……」
なさけなくも抱きしめた時に走馬灯のように大好きだった日々が駆け巡る
本当は今この瞬間に突き放されてもおかしくない状況なのに、本当に僕って馬鹿だよね
降谷「A……ありがとな」
静かにそう答えた兄ちゃんは言葉と矛盾して僕を突き放した。乱暴にではなく、優しく両肩を掴んで。
降谷「あともう少しの我慢、だ。それまでは我慢してくれるか」
だめな理由があるってわかってるよ……
A「嫌だっ!!」
わがままだっていい、また、離れ離れになりたくない。両親だって居ない。また施設に連れ戻されるかもしれない、そんな不安。
降谷「それが終わったら、Aをまた迎えに行くさ。松田のものにな、」
え……? 松田の兄ちゃん?なんで
降谷「ハハッ本当の兄としてこのくらいの事はさせてくれないか?まだどのくらい掛かるか分からないけど約束だ――」
せっかく……せっかく枯れそうになっていたのにこれじゃあまた初めからじゃん。また次から次へと涙が溢れて止まらない。
僕は……僕は僕をどう思っているのかと問われたら大嫌いだ。今も変わらない。だけど少し前と変わった事があるかと問われたら生きる意味が増えた事。
A「うんっ!絶対に約束!」
兄ちゃんと小指を絡めて指切りげんまんをしようとしたらいつの間にか戻ってきた松田の兄ちゃん達まで乗っけてきた。
松田「なに萩原、お前もしれっと乗せてんだ。俺はまだ良いとして」
……
A「フフッありがとう、みんな。大好き……かもしれない」
つい否定的になっちゃってかもしれないをつけたら案の定みんなにつつかれてしまった。
降谷「まったく、最後の最後くらいしっかり兄弟水入らずをくれないか?とくに萩原」
萩原「だからなんで俺なのっ」
みんな、元気そうに笑っている。なんだか丸一日の疲れが相まって眠くなってきちゃった……
またしばらく兄ちゃんに会えないのは寂しいけど松田さんと一緒に待ってるから絶対に帰ってきてね
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寝子(プロフ) - え…まって、題名覚えてなかったけど何回も読んでたよ。イベント参加ありがとうございます!何回読んでも涙腺崩壊ですよ…めっちゃ好きです。この作品がもっと多くの人に読まれますように。 (2020年8月29日 23時) (レス) id: 7be43a5c44 (このIDを非表示/違反報告)
ノルゼリイ(プロフ) - レイナ丸さん» そう言って貰えて何よりです。ありがとうございます。ほんとうに嬉しいです。ありがとうございました (2019年8月21日 14時) (レス) id: 8f5d447aaf (このIDを非表示/違反報告)
レイナ丸(プロフ) - 完結おめでとうございます!とてもいい作品でした!!面白かったです!心温まる作品でジーンとしました! (2019年8月20日 22時) (レス) id: 0d2b714c98 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴ子(プロフ) - 完結おめでとう!!全部読んだよ(о´∀`о) (2019年8月20日 15時) (レス) id: 2441a2e2ab (このIDを非表示/違反報告)
ノルゼリイ(プロフ) - ぱぴ子さん» はい!忘れる訳ありませんよ!ありがとうございます!是非見に行きますね!男主にはまってくれたんですかっ!なんだか嬉しいです。 (2019年8月20日 14時) (レス) id: 8f5d447aaf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:プルポリー | 作成日時:2019年4月3日 22時