現実に監視されている以外は普通に零の兄貴です。「名探偵コナン」

三十九話降谷side ページ40

病院について直ぐに受付で兄さんの容態を聞いた。 ココ最近は降谷として来れなかったために俺のことを知るスタッフには目をぱちくりとされた。

そして幼少の頃から知るスタッフのおばあさんからは、もう少しお兄さんを気にかけてと言われてしまう。 生きていて良かったわ、とその言葉を聞いて涙が出そうにもなった。

兄さんは無事なのだと、あんに示しているから。 しかし、当人の顔を見なければ不安は完全には払拭されないだろう。 あれは、松田？？ なんでここに。 あぁ刑事になったんだっけ。 それとコナンくん？

あっコナンくんがこっちに気がついた。 話していたから僕への連絡がなかったのか。 全く。

「安室さん……僕はいいから早く降谷さんの所に行ってあげて」
「向こうで生存は確認できたから良いさ」
「それがね」

コナン君が言うには、まだ完全に峠は超えていないということだった。 よくこんなんで公安が務まっているな。 生きてはいる、が、しかし容態が安定したとは一言も言ってなかったじゃないか。

「兄さん、入るよ」

3回ドアをノックしてから入れば、処置をしてくれたであろう他のは病院の先生が数名ついていた。

「今回はありがとうございます」
「まだ安心はしないように……では我々は退出します」

容姿から恐らく兄弟だと悟られたのだろう。 二人だけの空間を作ってくれた。 ベットの近くの丸椅子を引き出して、近くに座った。

こうしていると、小さい頃を思いだす。 小学生の頃は兄さんが入院をする度に放課後こうやって病院を訪れては面会ギリギリまで居座っていたのを覚えている。

「やっぱり降谷か……久しいな。 メールも既読だけつけて無視しやがって」
「少しは兄弟水入らずで居させろよ、松田」

聞きたいことは山ほどあるだろうに、根掘り葉掘りするような真似をしてこない。 そこが松田のいい所だが。

「あぁ、そうだ犯人が分かった。 複数での計画だったらしい。 主犯はクスノキだ」

聞いたことの無い名前だな……。 幼少期の頃の主治医は今は海外に行って、兄さんが成人する前後に今の主治医になったからな。

「その人は？」
「あっ推理だけして警部に伝えるの忘れてた」
「おい」

まったく松田らしくないな。 おそらくコナンと話していて降谷って苗字を聞いて取り乱しでもしたんだろう。

「はやく行け」

松田の背中をばしりと叩けば、俺ら安否を確認できたと一言はいて気だるげに去っていった。

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