現実に監視されている以外は普通に零の兄貴です。「名探偵コナン」

二十七話 ページ28

コメント、本当に励みになります。 ありがとうございます！ ここまで続けられたのも久しぶりです。 みなさんのおかげです。

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ブツリと通話の切れた端末を見て笑い転げているのは俺です。 なんなら涙も流してる。

いやぁぁー、我ながらかなり良い演技だったと思う。

「ったく……エイプリルフールじゃないんだから」
「……来年迎えられるか分からないんだからちょっとくらい言いじゃん」
「おぉん？ 主治医の前でそれ言うか？ なんだ？ くそほど痛い注射ぶっ刺して欲しいと？ んな事言うなって前言ったよな」

……前なら、生きられるからの一言もあったんだけどな。 それだけ今の俺の状態も良くは無いのだろう。

ハンドル握る手にも力入ってるし、言葉の節々も震えてんの、こっちは見抜いてんだよ、ばぁーー

ﾊﾞｺﾝ

「いで！！ ないすんあよーーまだ何も言ってねぇよ！？！？」

信号でとまっと瞬間に近くのティッシュ箱でぶってきたよ！？ この医者！ それもすまし顔してるし！

「あー？ すまない。 蚊が止まってたように見えたわ……なんならなんか急に不快になったもんで」

今の季節に！？ もう肌寒いですが！？ ったく。変なところで鋭い。 にしてもまだ何も言ってな((

「……おっポアロ見えてきた！ 俺のハムサンドっっ」
「まぁ、せっかけだしそんなに貴方が推してるサンド、俺も食べてみるか」

人差し指と親指でアゴをさすっている主治医をみて良い感じに老けてんなぁと改めて思う。 童顔ではないんだが、こうイケメンなんだよなぁ。

俺もあんな風に成長したかったって。 なんならタバコ加えながら車の窓からふってやりたいっっ(んな事したら死ぬ。 なんなら匂いを嗅ぐだけで発作起こす)

「ん、着いたぞ……っておい」
「へ、へるぷぅぅ」

いや、そんなジト目でみなくても。 変に妄想してたら酔ったって恥ずかしいな！？ 俺。

「信号からこの距離で酔うか！？ ほら、背中に乗れ…」

路肩に車を止めて先に降りた主治医が、俺が移り安いようにと背をかがめてそう言ってくれる。

はぁ、本当にハムサンド楽しみだ。 しばらく休まないと食べれそうにないけど。


――

«だからなんちゅうタイミングやねん！ いま安室さんがなにか言おうとしたら車って、くるまっっふぁ！？»

«いや、それこそなんてタイミングよ。 まさか話題の張本人が車から降りてくるとは»

«しかもあの、医者におぶられて…だからくっっつ、ひえ。 なんか冷たい視線が((»

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