現実に監視されている以外は普通に零の兄貴です。「名探偵コナン」

二十四話 ページ25

コメント見返してたら更新の意欲が湧き上がってきました笑

――

目が覚めた。 瞼が非常に重い。 それにあらゆる所に点滴されてるみたいだし、なんなら酸素マスクという重装備。

これは、困った。 少なくとも安室が、弟が知らせをしたのなら、こんな格好を見られただろう。 まさかここまで体調が悪くなるとはなっ！ 意外だ意外だ。

なーんて、言ってみても(思ってみても)真夜中の病院じゃ虚しくなるだけだ。 せめて目覚めるなら昼間とかじゃない？？

そんな、ね？ 別に怖くないし？ 幽霊なんて、信じてねぇし？？

ｺﾝｺﾝｺﾝ

「っごふっっ……」

つい、へんなむせ方をしたが気にしないでくれ、吐血はしていない。 そんな感じのむせ方だったが。

え、なんで入ってこないの……。

「あっ……あぁ。 やっと起きやがったか……見えてる？ うん、見えてんなよろしい」

ドアをこれでもかと言うほどゆっっくりと開けて入ってきたのは主治医だった。 はぁぁあびっくりし、、、てないし。

俺が目覚めてるのを確認してから小走りでこちらへと来て、脈やら何やらを図っている。 言葉ではああ言っているが、検診をしている手の震えには気づいている。

余程心配をさせてしまったみたいだ……。

「……うん。 いつも通り脈は不安定だけど大丈夫そうだ。 なぁ……本当に治療をしないのか」
　「なんの事？」

知っているけど、知らぬふりをして満面の笑みでそう言った。 以前に主治医から言われてはいたのだ。

今の治療を継続しているままだと死ぬ。 最先端の技術で、手術で治療をしないか、と。

当初は寝耳に水だったが、それは一か八かをも示していた。 成功率が50％未満。 よくドラマでもあるやつな。 まさかそんな選択が迫るとは思ってもみなかった。

だって失敗をすれば愛しの弟にいますぐ会えなくなる。 そんなの嫌じゃないか。 今、弟を一人にしたら壊してしまう。

――本当にそうか？

……いや、違うな。 俺が寂しい。 俺は零の事をいつまでも、いつまでも守ってやる兄貴でなくちゃ行けない。

――それも本当にそうか？

これ以上、なにも問い返さないでくれ。 今の俺には真実を受け入れるだけの度量がない！ だからまだ、あと少しだけでもいいからさ。

「知らないっておま」
「ん？ あっそうだ！ 早く安室さんにお礼言わなきゃだね！ あっはは」

もう少しだけでも、阿呆で間抜けなブラコン兄貴のままで居させてくれないか？

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