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遥輝「1回しか言わんから、ちゃんと聞いとけよ?」

A「、、、え?」









大げさに前ふりをした先輩。









それによって



ちょっとばかり私が動揺したのを見計らって





今度は、口角を上げるだけの笑みをこぼした。









 









遥輝「、、、Aの作る音、俺はスゲー好きやで。」









 









ダメだ。





ほんとに、これはダメ。









 





Aの作る音、俺はスゲー“好き”やで。









 





たった一言で





訳もなく手が震えて



瞳孔が揺れて



ここぞとばかりに涙がじわじわと迫ってくる。









 





どう考えてもその涙を堪えきれそうにないのは







この痛くて苦しくて辛すぎる感情を



今までのように強く拒絶できないから。









 









だから私は



それを隠すように、わざと視線を外して後ろを向く。









先輩が視界から外れた瞬間



今さら、鼻のツンとする痛みに気がついた。









A「、、、」

遥輝「A?」

A「、、卑怯、」

遥輝「え、」









口から出た言葉が、思ったよりも震えていた。









あからさまな私の変わりように



驚いたらしい先輩も間抜けな声をあげた。









それでも



私は気にしない。









 





言うと決めたからには



もう、止められない。









たとえそれが



順番的に噛み合っていなかったとしても







伝われば、それでいいから。









 









 









 









 









A「、、、私も、好きですよ、」









 









 









 









 











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Tu9mu7(プロフ) - シノさん» すごく嬉しいです。ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年9月23日 19時) (レス) id: 50122a3aa2 (このIDを非表示/違反報告)
シノ(プロフ) - 初めまして!話の展開が素敵すぎて読む手が止まりませんでした!これからも更新楽しみにしています! (2020年9月22日 21時) (レス) id: 3e7adef831 (このIDを非表示/違反報告)
Tu9mu7(プロフ) - みなさん» 楽しみにしてくださってありがとうございます。これからも頑張ります! (2020年8月30日 19時) (レス) id: 50122a3aa2 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - いつも楽しく読んでいます!更新楽しみにしてます! (2020年8月30日 18時) (レス) id: 5575efce91 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Tsumu | 作成日時:2020年5月5日 23時

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