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次の日。







私は朝早くから学校に来ていた。









向かうのは



またしても、あの部屋。









「ガラガラ、」



A「、、、げ。」

遥輝「フッ、、げ、ってなんやねん(笑)。」

A「、、ほんまに居るとは思わへんかったから、」

遥輝「まあ、そうやろなとは思っとったけど。」









そう言って、してやったりな笑みを見せる先輩が









やっぱり居た。









 









 









 









 









遥輝『、、ええこと思い付いた。』

A『、、、え?』

遥輝『あるやん、やる場所。』









どこですか?







そう問うと









先輩は、なぜかドヤ顔でこう言い切った。









 









遥輝『いっつもAがピアノ弾いてるとこ。』









 









 









 









 









だから私は、今ここに来てしまっている。









そして



待ってましたと言わんばかりに絵の具セットを盛大にに広げる先輩は









 





遥輝「早よ始めるぞ、A。」









 





と、私に軽く手招きした。









 









 









 









A「、、、」

遥輝「・・・」

A「、、、」

遥輝「(ちらっ)、、弾きたいん?」

A「えっ、、い、いや、別に。」

遥輝「ふーん、」









先輩の言葉に



思わず鼓動が飛び上がる。









それの所為か、私は咄嗟に嘘をついた。





ピアノを弾きたくなんてない、って嘘を。









 





だって



私からして、この状況は無理難題すぎる。









その姿が見えているのに触れられないなんて



あと1メートルの距離にあるゴールテープを切っちゃダメ、と言われているのと同じ事。









分かりやすく身体が疼いている事に



先輩は多分、気づいてくれた。









A「、、、」

遥輝「ふふ、、もうええで、A。」

A「、、え?」

遥輝「ウズウズしすぎやねん。見てるこっちが集中出来ひんわ(笑)。」









せやから、俺を働かせるためにも弾いてや。







私を送り出すように、そう言って筆を持ち直した先輩。









 









安心して座ったピアノの前で





脳裏に想い人を浮かべながら





私はそっと息をするように、手を白に置いた。









 











26  ~遥輝side~→←24



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Tu9mu7(プロフ) - シノさん» すごく嬉しいです。ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年9月23日 19時) (レス) id: 50122a3aa2 (このIDを非表示/違反報告)
シノ(プロフ) - 初めまして!話の展開が素敵すぎて読む手が止まりませんでした!これからも更新楽しみにしています! (2020年9月22日 21時) (レス) id: 3e7adef831 (このIDを非表示/違反報告)
Tu9mu7(プロフ) - みなさん» 楽しみにしてくださってありがとうございます。これからも頑張ります! (2020年8月30日 19時) (レス) id: 50122a3aa2 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - いつも楽しく読んでいます!更新楽しみにしてます! (2020年8月30日 18時) (レス) id: 5575efce91 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Tsumu | 作成日時:2020年5月5日 23時

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