私の“声”が届くまで

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勇人「・・・次の日曜日。」

A「、、えっ？」

勇人「次の日曜日、俺に時間くれへん？」



勇人さんの言葉が、すぐには上手く飲み込めなかった。



A「、、どういう、ことですか？」

勇人「そのまんま。他の用事、なんかあるん？」

A「え、えっと、、、」



ない、に等しい。




かといって、完全にある、というわけでもない。





いつもなら、すぐに断っているだろう。






でも今日は、何かいつもと違っていた。






隣にいるのが、“坂本勇人”だからなのか、



いつもよりもちゃんとお酒を飲んでいるからなのか、





私には分からない。





A「、、、日曜日、空いてます。」

勇人「ほんま？」

A「ほ、ほんま(？)。」

勇人「よかったー。(にこ)」

A「(ドキッ)、、」



私、チョロすぎ。




ただ、笑っただけじゃん。


テレビでも、よく見てる笑顔じゃん。




なのに、やけに胸の音が聞こえるのはなんで？



勇人「断られるかと思ったー。」

A「、、ちょっと考えました(笑)。」

勇人「やっぱり？(笑)」



動揺を誤魔化すかのように、自ら笑い話に変えてみる。




案の定、勇人さんは一緒に笑ってくれた。






その笑みが、優しく胸にじわっと染みていくようだった。









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