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最近、卓也くんがおかしい。
『おはよう。起きたら連絡して。』
毎日のようにこんなメールが届き、
『それ、俺も着いてくけん。』
どこかへ出掛けようとすると、必ずと言っていいほど着いてくる。
着いてきてくれる、と言った方が良いのだろうか。
多分、彼は私のことを心配してくれてる。
何を心配してるのかは、未だに不明。
この前、聞こうとは思ったものの、
A『・・・卓也くん、大丈夫?』
卓也『、、ん?』
A『・・・ごめん。やっぱ、なんでもない。(にこ)』
卓也『・・・』
どうしても、次の言葉が出てこなかった。
私だって、卓也くんが心配だし、もっと心配したい。
なのに、
私たちの間は、
ギュッと縮まるどころか
詰まりすぎて逆に遠くなってしまっている。
素直に聞くべき?
放っておいた方がいいのかな?
いっそ、離れてしまった方が卓也くんが楽になるんじゃ、、、
そこまで考えてしまう。
それでも、考えるだけの私は、
まだ強くなんてなれてない、って実感する。
でも、
これ以上、卓也くんと離れた関係でいるのは、嫌だ。
好きなのに、初めて会った時よりも心が離れてる気がする。
好きだから、聞こう。
好きだって、ちゃんと伝えて、
目をちゃんと合わせて、
卓也くんの話をちゃんと聞こう。
そう心に決めて、卓也くんの家に向かった。
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にゃあ - 面白かったです!続編も読まさせていただきます。 (2020年2月10日 23時) (レス) id: 6c1a3f5f49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Tsumu | 作成日時:2019年9月15日 22時