雪が降ると＊1＊ (ページ8)

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A「、、ふ、、ふぇっくしょんっ、!!」

母「もー。こんな熱出して、、あんた、バカやないの？」

A「出したくて、出しとるわけやないし、、」

体温計の液晶には“39.5”と表示されている。

こんな高熱、いつ以来やろ、とか、

昨日、ちゃんと髪の毛乾かして寝たんに、とか、

自分の中で言い訳を繰り返していた。

ちゃんと寝とき、と母には言われたものの、じっとしていられなかった。

やって、今日は誠司にタピオカ食べに連れて行ってもらう、と約束してた日だから。

こんな状態じゃ会えないから、携帯で連絡をとるつもりだったのに、

母『スマホなんか、風邪引いとるやつが触るもんやないやろ？』

なんて言われ、母にさっき没収された。

こういうとこだけ、ほんまにイジワル。

誠司には、お礼も言いたかった。

風邪は引いたけど、家まで送ってくれたこと、感謝してるから。

そういうとこが、誠司の優しさだって知ってるから。

A「(ブルッ)・・・寒い、、」

この部屋には、温もりがない。

誠司みたいな、温もりがない。

誠司、どうしとるかな、なんて考えながら毛布にくるまる。

１人の部屋で、無性にも『会いたい』って思うのは、男女の友情ですか？

それとも、

“恋”なんですか？

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