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＿＿＿＿＿数日前＿＿＿＿＿
あの日以来だった。
平野さんが、白昼堂々とお店にやってきたのは。
紫耀「、、なんか、久しぶりだね(笑)。」
その日までに平野さんは
永瀬さんとは違って
夜中ではなく、早朝に2〜3度顔を出してくれていた。
でも、目覚ましい活躍を遂げている証なのだろうか。
最近は常に音信不通。
その間に季節も変わり目に差し掛かっていた。
A「そうですね(笑)、、、仕事でお忙しいんですか？」
紫耀「うん、嬉しいことに。」
A「じゃあ、今日は何でここに？」
紫耀「んーとね、、」
無造作に首を傾けたり
キョロキョロしたりしながら
誰かを探すような素振りを見せる平野さん。
もしかしてと思って聞いてみると、ビンゴだった。
A「優香たち、探してます？」
紫耀「うん。その店員さんってここにいる？」
A「はい。休憩中なのであっちにいますけど、」
紫耀「良かった、、」
A「え？」
何も知らない私は
彼がホッとついた吐息を見つめる。
透明なはずなのに、私にはその輪郭が見えたような気がした。
そこから直感的に意図が読み取れてしまったのは
私の勘が良かったせいなのか
紫耀「今から、付き合ってくれませんか？」
はたまた
彼が分かりやすかったせいなのか
判別する事はできなかった。
A「、、あの、」
紫耀「ん？」
A「私、ここに座ってていいんでしょうか？」
ここ、とは
平野さんの隣の席の事。
ストレートに言うと、彼の車の助手席。
藍梨曰わく
“気を抜いたら終わり”
“Aさんは特に！”
らしい。
それと一般常識(なのかは不明)からすると
ここは危険なのでは？という考えに至った。
という訳で、私は真剣そのものなのに
紫耀「、、んふふ、」
彼は雰囲気に似合わない、可愛らしい笑みを零した。
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作者名：Tsumu | 作成日時：2020年9月23日 20時
